第2位 「Windows 8」
MicrosoftのSteve Ballmer氏はかつてWindows 8について、同社がこれまでに試みた3つの最も大きな取り組みの1つであると説明したが、米CNETはそれ以上のものだと考えている。タイルインターフェースや「Charms」サイドバーなどの細部から、タッチの重視や新しい「Windows Store」のアプリといった大規模な変化に至るまで、Windows 8は「Windows」に完全な変革をもたらした。
1995年からWindowsが歩み始めたアイコンを基盤とする道は急激に角度を変え、モバイル性やインタラクティビティ、独立性の方向に曲がった。現在の市場にWindows 8のような外観や挙動を持つOSは存在しない。そしてMicrosoftは遂に自らの影響力を行使して、メーカーに性能の向上を強いるようになった。やがてあらゆる種類のコンピュータに当たり前のようにタッチスクリーンが搭載されるようになるだろう。そしてハイブリッド型ノートPCやコンバーチブル型ノートPCという新しいカテゴリが登場している。Windows 8が主導的な立場にいるのでなければ、これらの現象が今のような速さで起こることはなかっただろう。
Windows 8の発売からまだ2カ月も経っていないため、同OSが現時点でどれほどの成功を収めているのかを判断するのは困難だ。一方では、Microsoftは最初の1カ月で「Windows 7」の普及速度の2倍に相当する4000万件のWindows 8ライセンスを販売したと話している。そして一部の機能を省いた「Windows RT」を搭載する「Surface RT」は、ここ数年のMicrosoft製品の中で最も大きな話題を呼んでいる。一方で、Microsoftが社内で立てた売上高予測に到達していないことは間違いないだろう。
重要なのは、同OSの成否ではなく、既に世界コンピュータ市場のおよそ90%のシェアを獲得している企業にとって、成功とは実際に何を意味するのか、ということだ。Windowsは年月の経過とともに少しずつ勢いを失ってきたが、Windows 8は同OSを見直す理由を人々に与えている。
提供:CNET