一言で言えば、1stから4thライブまでを追体験できるライブ。この時期から久しく披露されていなかった楽曲も多く、懐かしさを誘ったうえで、今だからこそのパフォーマンスで、成長とすごさ、そして感慨深さを一緒に感じさせるものとなっていた。加えて、オリジナルメンバーもひとつのキーとして、この公演で初めて歌唱したというキャストも少なからず存在したことから、ある意味“忘れ物を取りに来た”と表現できるような状況も嬉しかったところ。
こと、4thライブまでの時期は「ミリシタ」がリリースされる前で、ソーシャルゲーム版が展開されていたころ。今では感じにくいが、リリース直後からいきなり大きな人気や支持を受けていたかといえばそうではなく、知る人ぞ知るという状況のなかでも、イベント等さまざまな形でアピールを続けて、少しずつでも存在感を出していったことを記憶している。ライブについても、笑顔と涙の1stライブ、プロデューサーさんとの絆を感じられた2ndライブ、当時のミリオンスターズ全員がバトンをつなぐように全国を巡った3rdライブツアー、“ぶどーかん”でひとつの集大成となった4thライブと、そのときそのときの全力があったからこそ今があると、当時を思い出がよみがえるようなライブとなっていた。と同時に、ツアーはまだ始まったばかりであり、“最高を更新していく”ミリオンスターズが紡ぐこの先の公演も楽しみと思えるものとなっていた。
また余談ではあるが、前述のように4thライブまではソーシャルゲーム版を展開していた時期であり、筆者もサービス開始直後から触れていたこともあり、ライブを見ているなかでは、過去のライブだけではなくゲームのほうでも思い出がいろいろとよみがえってくるところがあった。そもそも、俗に“走る”と言われる、モバイルゲーム内イベントでランキングの上位を目指すことを初めて経験したのがミリオンライブ!だったので、本当にハラハラしたり、獲得できたときにはほっとしたことを覚えているほか、そのときは1枚だけの獲得だったので、ノーマル(N)カードでちまちまと4カ月ぐらいかけて覚醒値を100%にして覚醒したとか、ライブ名を冠したゲーム内イベントで、総獲得ポイント数によって全アイドルの上位報酬の入賞順位枠が拡大するシステムが行われ、なかでも「HAPPY☆HAPPY☆PERFORM@NCE」は最初の開催で読めなかったり、まだまだ走ることに不慣れだったうえ、終了付近の時間帯はスマホを触れない状況でもあったので気が気ではなかったが、なんとかお気に入りのアイドルの79位以内には入れたこととか、同種のイベント「BELIEVE MY DRE@M!!」ではボーダーの急上昇にハラハラしたことは今でもよく覚えているとか、そもそもこの余談を読んでいる方であれば説明する必要はないかもしれないが、お気に入りのアイドルが木下ひなたであることを踏まえた思い出は語り尽くせないところもあるなかで、ひとつ挙げるとするならば当時の「CD&ボイスドラマキャスト投票キャンペーン」で「任侠映画」の悪徳組長役を担当することが決まったこととか、性格とは真逆と言える悪役ぶりは「THE@TER ACTIVITIES 02」のドラマパートや、「ミリシタ」の「プラチナスターシアター~俠気乱舞~」で見ることができるとか、そこから生まれた楽曲「俠気乱舞」はこの公演で披露されなかったものの、DAY1の開演前に流れたり、「LIVE THE@TER SOLO COLLECTION 12 Angel Stars」にひなたのソロバージョンが収録されている……といったことがまずある。
もちろん、ライブでも思い返したり感じるところもあった。そもそも初期に気になるアイドルとして中谷育と周防桃子を挙げていたことを踏まえれば、「グッデイ・サンシャイン!」は、披露された3rdライブツアー仙台公演はライブビューイングで見ていたので現地で見ることができてよかったとか、「MY STYLE! OUR STYLE!!!!」は大型ライブの場でステージの真ん中に立って歌う姿が感慨深さがあった。また、初期のころによく聴いていた曲のひとつに「スマイルいちばん」があり、佐竹美奈子を気になるアイドルにあげたことも踏まえれば、1stライブよりも前に披露した「LIVE THE@TER PERFORMANCE 09」発売記念イベントのことを思い返すところも。さらに馬場このみを挙げたこともあり、「水中キャンディ」初披露の場だった「LIVE THE@TER HARMONY 07&08」発売記念イベントを見ていたり、北上麗花も挙げていたことも踏まえれば、「サマ☆トリ ~Summer trip~」を披露した3rdライブツアー福岡公演は現地で見ていたことを振り返るところもあった。
何より印象的だったのは「ドリームトラベラー」。前述のようにユニット「ミックスナッツ」による楽曲で、このみをリーダーに、ひなた、美奈子、育、双海真美と、私見ながら、筆者を狙い撃ちしたようにしか見えないユニット構成。ソーシャルゲーム版発のユニットではあるが、「ミリシタ」でも「プラチナスターシアター ~ドリームトラベラー~」でもエピソードを見ることができ、年齢も性格もバラバラと言える5人がひとつにまとまって、それぞれが個性を発揮することで魅力的なユニットになることを描いた内容。「ドリームトラベラー」も、それぞれの個性が持つ輝きとパワーをスペースシップの原動力に見立て、あきらめずに夢や未来に向かって進んでいくことを歌った楽曲となっている。
これまでもライブでは披露されているなか、オリジナルメンバーである原嶋さんが歌うのはこれが初めて。かつ、3人が集って歌うのも初めてとなっている。それだけいろいろなメンバーで歌われ、さまざまな個性を発揮して異なる輝きを放ってきた楽曲でもある。今回であれば、稲川さんは環が持つ元気さを、麻倉さんは星梨花が持つかわいらしさを新たな個性として彩りに加えた形で歌声を重ねていた。
ちなみにこのライブでのコールは「M・I・L・L・I・O・N」だったが、オリジナルは、ミックスナッツを表す「M・I・X・N・U・T・S」。かつて前者が浸透していなかったときに、プロデューサーさんが混在してコールしていたのも思い出のひとつだろう。これからもいろいろなメンバーで、それぞれの個性が輝くように歌われてほしいと思うのと同時に、いつかオリジナルメンバー5人がそろって、「M・I・X・N・U・T・S」のコールをしながら歌う日が来ることを、ひなたとともに765プロでは双海亜美と真美がお気に入りの筆者は願ってやまない、ということは付記しておきたい。
なお本公演の模様は、「ASOBISTAGE」でのアーカイブ配信を期間限定で実施。DAY1とDAY2ともに、視聴チケットの販売期間は5月1日12時まで、アーカイブ視聴期間は5月1日23時59分までを予定。価格は各6000円(税込)。詳細は10thライブツアー特設サイト内オンライン有料配信情報にて記載されている。
なお、今後の展開として「ミリシタ」関連ならびに、コラボやイベント、グッズ情報を告知した。
THE IDOLM@STER TM&(C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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