その他の地域では、IEは今もWindowsに組み込まれている(ただしその機能の大半を表示しないオプションも用意されている)。
IEはその普及率にもかかわらず、開発者やユーザーから大いに冷笑を浴びてきた。特にWindows XPに付属する「Internet Explorer 6(IE6)」は、脆弱性があり批判が大きかった。Microsoft自身もユーザーにIE6の使用をやめるよう呼びかけてきたが、同ブラウザ(とWindows XP)が長い間使われているということは、批判にもかかわらず生き残ったことを意味する。
最初のブラウザ戦争でNetscapeに勝利した後、Microsoftでは、ブラウザの改良は少しずつゆっくり行うというペースが定着し、同社がWindows自体を更新する時にのみ行われることが多くなった。
IE6には、Windows XPへのService Pack 2の適用と同時に重大なセキュリティ更新が施された。しかし、Microsoftは2001年から2006年の「Windows Vista」までWindowsのメジャーリリースを行わなかったため、Firefoxがタブブラウジングなどの機能を追加し続ける中、IEは技術革新の面でついて行けなくなった。
Microsoftは、「Internet Explorer 7(IE7)」で機能面の遅れを多少取り戻した。また2009年にリリースした「Internet Explorer 8(IE8)」で、標準の面でもある程度挽回しようとした。
とはいえGoogle、Mozilla Foundation、Appleのブラウザと技術面で戦えるブラウザの提供という点でMicrosoftが大きな望みをかけているのは、やはり現在開発中のIE9だ。
IE9がどのようなものかMicrosoftはまだ多くを語っていないが、よりミニマリスティックなアプローチを目指していることは示唆している。
MicrosoftのRyan Gavin氏は先週のインタビューで次のように述べている。「ブラウザは劇場だ。われわれは芝居そのものではない。劇場が芝居を見る邪魔になることは望まないだろう」
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