冥王星とエリスは、初めて冥王星型天体に分類された天体だ。冥王星型天体とは、海王星軌道よりも遠くに位置し、氷の天体が多い領域にある、太陽の回りを公転する準惑星を表す特別な分類だ。
冥王星型天体という名称は、国際天文学連合(IAU)の小天体命名委員会(CSBN)の委員によって提案され、IAU惑星系命名ワーキンググループ(WGPSN)によって、IAU第III分科会に受理され、2008年6月にノルウェーのオスロで開催されたIAU執行委員会によって承認された。
冥王星型天体は、太陽の回りを公転していて、軌道長半径が海王星のそれより大きく、自らの重力で剛体の力に打ち勝って静水圧平衡(球形に近い)の形状をとるだけの質量があり、軌道上からほかの天体を排除しない天体をいう。冥王星型天体の衛星は、たとえその形状が自らの重力で決まるほど巨大であっても、それ自体は冥王星型天体ではない。これまでに知られていて、命名されている冥王星型天体には、冥王星とエリスがある。科学が進歩し、新たな天体が発見されれば、より多くの冥王星型天体が命名されることが期待されている。
提供:International Astronomical Union