Appleが最後に「iPad」のデザインを変更してから、長い時間が経った。初代の四角張ったiPadの寿命は約11カ月で、2011年により薄いデザインに変更された。この変更後のデザインはあまり大きく変更されないまま長生きし、2.5年の寿命を保った。これは、一般向けエレクトロニクス製品の世界では非常に長い時間だ。この期間中に2回のアップデートが行われ、チップとディスプレイが改善されたが、ファンたちはiPadを新鮮に感じさせてくれる、完全な新モデルを待ち望んでいた。
それが「iPad Air」だ。Appleはこの第5世代のiPadで、外観のデザインを一新して、大幅に薄く軽くし、第1世代から続く幅の広いベゼルを(少なくとも左右については)を狭くした。外側は大幅に小さくなったにもかかわらず、iPad Airのバッテリ持続時間は先代と同じ水準を維持している上、性能は大きく向上している。
iPad Airは、先代の第4世代(生産中止となった)よりも目に見えて改善されている。新型iPadは、先代が空けた穴をぴったり埋めており、一番容量の少ない16Gバイトモデルが499ドル、32Gバイトモデルが599ドル、64Gバイトモデルが699ドル、そしてもっとも容量が大きい128Gバイトモデルが799ドルとなっている。Cellularモデル(米国では、AT&T、Sprint、T-Mobile、VerizonのLTEがサポートされている)は、それぞれ130ドル高い。
このように、新型iPadは、これまで通り非常に高価な選択肢となっている。しかし、市場は常に変化しており、今では「Kindle Fire HDX」や「Google Nexus 10」のようなずっと安く、洗練された製品が登場している。それに加え、Apple自身の製品との競争も強くなっており、近く「Retina Display」を備えた「iPad mini」も発売される予定となっている。従って、iPad Airは、これまでよりもはるかによい製品でなくてはならない。ありがたいことに、iPad Airは確かにそのような製品に仕上がっている。
2012年に登場したiPad miniは、最新の「iPod touch」と似た新鮮なデザインを採用し、極めてスレンダーな形状を持つハイエンドタブレットだった。iPad Airは、20%大きくしたiPad miniだと考えればいいだろう。両者のスタイルの細かい部分はかなり似ており、一番大きな違いは、底側面に開いているスピーカー用の穴が多いことだ(iPad Airの80個に対し、iPad miniは56個)。
しかし素晴らしいことに、iPad AirはiPad miniよりも20%厚くなったりはしていない。実際、iPad Airの厚さは7.5mmであり、iPad miniとの差はわずか0.3mmだ。そして、先代のiPadと比べると、なんと1.9mmも薄くなっている。にもかかわらず、iPad Airは以前と同じくらい頑丈で、強めにねじろうとしても、まったく形がゆがむ様子はない。
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