筆者らはタブレットで写真を撮ることについてあまり重視していないが、iPad Airに搭載された5メガピクセルの背面カメラが変わっていないところを見ると(それでも十分競争力がある)、Appleもこの分野には力を入れていないのかもしれない。
しかし、前面の1.2メガピクセルのFaceTime HDカメラは、大きく改善された。メガピクセルの数字は前年と同じなのだが、裏面照射付きの、ピクセルが大きくなった新型センサが搭載されている。その結果、低光量時の性能が飛躍的に向上しており、これは地下牢からFaceTimeをしているように見えないようにするためには非常に役立つ。
Appleは、iPad AirでWi-Fiをデュアルアンテナに変更した。MIMO(multiple-input and multiple-output)と呼ばれるこの技術は、理論的な送受信可能なデータ通信速度を2倍にし、対応ルータがあれば通信速度は最大300Mbpsになる。これは特に新しいものではないが(2012年に発売されたAmazonの第2世代Kindle Fire HDは、これに対応していた)、もちろん歓迎すべき変化だ。
しかし、802.11acに対応していないのには失望させられた。この新型iPadでも、iPhone 5sと同じ802.11nしか利用できない。Appleの製品ラインアップには、802.11acを採用しているものは1つもないことを考えれば、これは特に驚くべきことではないし、現時点では対応するルータやアクセスポイントがまだ普及していないため、必要性が低いことは確かだ。しかし、今後数年間iPad Airを利用するユーザーは、Appleがこの技術を採用してくれていたらと思う場面が将来出てくるかもしれない。
Wi-Fiのみのモデルに加え、130ドル余分に支払ったユーザーは、携帯電話網を使った接続を行うことができる。使用できる周波数帯は豊富に用意されている。iPad Airは、EDGEにも、HSPA+にも、CDMAにも、LTEにも対応している。実際、iPad Airは世界的にも1つのモデルしか用意されておらず、世界のどの地域に行っても、キャリアさえ変更すれば接続することができる。ただしこれは、そのキャリアがnano-SIMを用意していればの話だが。
また2012年同様、iPad Airのすべてのモデルには、Bluetooth 4.0が搭載されている。このため、バッテリ持続時間に悪影響を与えずに、キーボードからスピーカーまであらゆるものと簡単に接続できる。
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