Hewlett-Packard(HP)はWalmartのウェブサイト(Walmart.com)内にある「HP Chromebook 14」の製品ページを借り、テレビ通販風のデモをライブストリーミング形式で実施するという新手法でコンシューマーの目を引き付けようとしている。
しかし、HPは単なる真似ごとをしようとしているわけではない。ライブストリーミング形式のこのデモで製品を紹介するのは同社の広報担当者Christine Kane氏である。同氏はテレビ通販番組のホストの典型であり、生き生きとしたしゃべりと、豊富な製品知識を持ち合わせ、テレビ通販のQVCチャンネルにもレギュラー出演している。同氏は米国時間12月10日と11日にWalmartのサイトでChromebook 14の魅力を伝える予定だ。
HPもQVCチャンネルのような魔法が使えるかもしれない。コンシューマーがタブレットやスマートフォンといった話題の製品に引き寄せられるなか、HPはPC業界の競合他社と同様に、PC販売の減少に直面している。そのようななか各社は、新たな熱狂を生み出し、コンシューマーの心をつかむ新しい試みを始めることに力を注いでいる。
一方、動画は小売業者にとって、買い物客にオンラインでアピールする主要な手段になってきている。これは、ウェブサイト上に掲載される広告動画の数が増えているためだけではなく、Amazonのようなオンライン小売り業が製品動画を活用して成功を収めているというトレンドがあるためだ。HPとWalmartによるライブ番組という実験は、製品をアピールする新たな機会であり、HPはこれがオンライン販売の増加につながると考えている。このことは、実店舗を構える小売業大手のWalmartと、逆風を受けているPCメーカーのHPにとって特に重要だ。
今回のライブ動画ストリーミングを技術面で支えるWatchitooの最高経営責任者(CEO)Rony Zarom氏は「彼らは、今まで誰もやったことがないことを実現したがっていた」と述べている。
膨大な数の視聴者に向けた大規模イベントのライブストリーミングをサポートするWatchitooは、動画のプレーヤーに対話的なレイヤを設ける予定だ。これによりコンシューマーは、Kane氏に電話やチャットメッセージで質問を投げかけられるようになり、より重要なこととして、動画のインターフェースを通じて製品を直接購入できるようにもなる。
今回の企画の背景には、ノートPCの購入という決断をコンシューマーにしてもらううえで、Kane氏の方が今までの製品ページよりも高い効果を上げられるだろうとの期待がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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