NASAのChandra X線観測衛星は、地球から約1500万光年の距離にある渦巻銀河「M83」のブラックホールによる驚くべき爆発を発見した。天文学者たちはChandra X線観測衛星を使って、新しい超大光度X線源(ULX)を見つけた。ULXとは、伴星が中性子星やブラックホールを回る軌道にある「普通の」連星系より多くのX線を放射する物体のことだ。
左は、チリに設置され、ヨーロッパ南天天文台が運用する超大型望遠鏡(VLT)から撮影した「M83」の可視光画像だ。右は、Chandra X線観測衛星からのX線データをピンク、Hubble宇宙望遠鏡からの可視光データを青色と黄色で示した合成画像である。ULXは、この合成画像の下の方にある。
数年間にわたって行われたChandra X線観測衛星による調査の中で、M83のULXは、X線輝度が少なくとも3000倍高まった。この急激な輝度上昇は、ULXに関してこれまで観測されたX線の変化の中で最も大きなものの1つだ(通常、ULXには活動を休止する期間がない)。
提供: NASA/Chandra