リアルタイム検索の最新動向--精度向上に向けた主要各社の取り組み - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年04月08日 07時30分

 MicrosoftのPaul Yiu氏もSullivan氏と同意見だ。Yiu氏は「Bing」のリアルタイム検索に主導的な立場で携わっている専門家の1人だ。Bingでは、リアルタイム検索への取り組みのほぼすべてをbing.com/twitterページに集中させている。Twitterは、「今何が起こっているか」というステータス更新サービスにおいて誰もが認める王者であり、イランでの抗議行動やハドソン川へのジェット機の着水といった大きな話題の中で成長を続けている。

 しかしYiu氏は、Twitterに限らず、リアルタイム情報には2つの要素があると考えている。1つはステータス更新や投稿という実際の「コンテンツ」で、もう1つは、ステータス更新の中で共有される「リンク」だ。Yiu氏は両方の要素が検索者のクエリに関連していると言う。

 新興企業OneRiotの社長Tobias Peggs氏は、ステータス更新の中で共有されるリンクの方が、メッセージそのものよりも関連性があるという前提に立ち、会社を1つ興した。OneRiotは、ユーザーが何らかの出来事(例えば、先週のモスクワでの爆破事件)の最新状況を知ろうとしてあるトピックを検索したときに、ステータス更新やDiggなどのユーザー主導型サイトの中で共有されるリンクを分析して、ある時点で共有されているコンテンツの中で最も重要なものを判定する。

 Peggs氏は、「リアルタイムソーシャルコンテンツのノイズの中から有用な信号をフィルタリングして抽出」し、「なんてことだ。あのモスクワの爆破事件は実にひどい」といった1つのツイートではなく、膨大な数のユーザーに再投稿されている、同爆破事件に関する信頼性の高いLos Angeles Timesの記事が上位に表示されるようにすると言う。

ユーザーの関心との関連性

 リアルタイム検索は、何か重要なことが起きているということを、リアルタイムで判断するところから始まる。

 大手検索エンジン各社は、自社の検索クエリログの急増と、Twitterなどのリアルタイム情報ソースから受け取るフィードの中の特定トピックの急増を比較できる環境に恵まれている。同じトピックに関するアクティビティが、検索クエリトラフィックとリアルタイムパブリッシングプラットフォームの両方で急増していれば、何かが起こっていることが分かる。

 「地震」は、シリコンバレーで以前から注目されてきた例だ。先日サンディエゴとメキシコ北部を襲ったマグニチュード7.2の地震によって、上述のシステムが試されることになった。しかしSinghal氏によれば、著名人の訃報や、米医療制度改革法案の決議といった政治的な出来事、大規模なスポーツイベントがあると、Googleのスクロール型リアルタイム検索結果ボックスが表示されるという。

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