麻倉怜士氏が選ぶ2018年A&V機器10選--感動画質から憧れの8K放送まで - 9/10

加納恵 (編集部)2018年12月31日 08時30分
高い技術力と芸術性を併せ持つ感動画質/JVC「DLA-V9R」(D-ILAプロジェクター)

 DLA-V9Rは、まさに「D-ILA20周年、ビクター誕生90周年」を記念したスペシャルなプロジェクターだ。そのステイタスは、スクリーン上に投射する映像として、D-ILA史上最高の「豊潤表現」を実現したモデルだ。

 ビクターの初のネイティブ4Kプロジェクター「DLA-Z1」を愛用している私が刮目したのが、DLA-V9Rの「e-shift・8K」による圧倒的に微細な精細感とグラテーション表現だ。ここまで映像を正しく、豊かなディテール感と濃密な階調感で再現するプロジェクターが作られたのかと、約30年に渡るホームシアターの嚆矢の時代から識っている私は感嘆を禁じ得ない。技術の中味を詳説する前に、チェック用定番ディスク、4K/60pの「宮古島」(ビコム)のインプレッションを書こう。

 チャプター5の「長間浜」。これほど透明な海水はこれまで見たことが、ない。押す波と引く波が交差し、水しぶきが生まれるダイナミズムが織りなす透明な輝きが、大変精密に、ブリリアントに再現されている。珊瑚のかけらでできたカラフルな砂の一粒一粒に生命力が宿り、個々の粒子に微細な立体感が与えられた。それこそe-shift・8Kの威力。e-shift・8Kアップコンバート動作にて、価値ある絵づくりが与えられているからこその成果だ。

 e-shift・8Kが開発されるのは時間の問題であった。2年前のDLA-Z1で、ネイティブ4K画素のデバイスが搭載されたのだから、それを斜めに0.5画素分ずらして4分の1サイズの仮想画素を生成し、そこに4倍画素数にアップコンバートした精細映像を与える動作は、ビクターの技術力を持ってすれば、十分可能であった。

  ポイントはその御利益。DLA-V9Rは8K入力には対応しない。HDMI2.1(8K用)でなく現行の2.0。4K×HDMI4本入力も、ない。つまり12月から始まるNHKの8K放送に対応した8Kプロジェクターではなく、あくまでも2K、4Kの現行メディア環境下での、e-shift・8Kアップコンバートによる、スペシャルなクオリティを目指したものなのだ。
  
 インプレッションを続けよう。前述の「宮古島」の印象記を読むと、鮮明さを極めた精細感なのかと思われるかもしれないが、実は人工的な人為的な強調はまったくといって無い。映画「マリアンヌ」ではまるでそこに生身の俳優がいるような、あらゆるものを超越したナチュラルさを見た。4Kコンテンツのみならず2Kコンテンツでも、非常にヒューマンで、細やかなグラテーションを堪能する。
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高い技術力と芸術性を併せ持つ感動画質/JVC「DLA-V9R」(D-ILAプロジェクター)

 DLA-V9Rは、まさに「D-ILA20周年、ビクター誕生90周年」を記念したスペシャルなプロジェクターだ。そのステイタスは、スクリーン上に投射する映像として、D-ILA史上最高の「豊潤表現」を実現したモデルだ。

 ビクターの初のネイティブ4Kプロジェクター「DLA-Z1」を愛用している私が刮目したのが、DLA-V9Rの「e-shift・8K」による圧倒的に微細な精細感とグラテーション表現だ。ここまで映像を正しく、豊かなディテール感と濃密な階調感で再現するプロジェクターが作られたのかと、約30年に渡るホームシアターの嚆矢の時代から識っている私は感嘆を禁じ得ない。技術の中味を詳説する前に、チェック用定番ディスク、4K/60pの「宮古島」(ビコム)のインプレッションを書こう。

 チャプター5の「長間浜」。これほど透明な海水はこれまで見たことが、ない。押す波と引く波が交差し、水しぶきが生まれるダイナミズムが織りなす透明な輝きが、大変精密に、ブリリアントに再現されている。珊瑚のかけらでできたカラフルな砂の一粒一粒に生命力が宿り、個々の粒子に微細な立体感が与えられた。それこそe-shift・8Kの威力。e-shift・8Kアップコンバート動作にて、価値ある絵づくりが与えられているからこその成果だ。

 e-shift・8Kが開発されるのは時間の問題であった。2年前のDLA-Z1で、ネイティブ4K画素のデバイスが搭載されたのだから、それを斜めに0.5画素分ずらして4分の1サイズの仮想画素を生成し、そこに4倍画素数にアップコンバートした精細映像を与える動作は、ビクターの技術力を持ってすれば、十分可能であった。

ポイントはその御利益。DLA-V9Rは8K入力には対応しない。HDMI2.1(8K用)でなく現行の2.0。4K×HDMI4本入力も、ない。つまり12月から始まるNHKの8K放送に対応した8Kプロジェクターではなく、あくまでも2K、4Kの現行メディア環境下での、e-shift・8Kアップコンバートによる、スペシャルなクオリティを目指したものなのだ。

 インプレッションを続けよう。前述の「宮古島」の印象記を読むと、鮮明さを極めた精細感なのかと思われるかもしれないが、実は人工的な人為的な強調はまったくといって無い。映画「マリアンヌ」ではまるでそこに生身の俳優がいるような、あらゆるものを超越したナチュラルさを見た。4Kコンテンツのみならず2Kコンテンツでも、非常にヒューマンで、細やかなグラテーションを堪能する。

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