当時はいいアイデアに思えた
自分が小型家電メーカーであれば、おそらく2014年のJarden Consumer Solutionsのように、スマートホーム市場に参入しただろう。まず、デバイスの通信について支援を受けられる大手のテクノロジ企業を見つける。そして、スマート機能はシンプルなものに抑え、やりすぎないようにするのだ。
JardenはBelkinと協力関係を結んで、名前の通った同社の製品である「Crock-Pot」や「Mr. Coffee」のスマート版を2014年に発売した。同社は適切な値段を付け、適切なパートナーを選んだ。同社はスマート機能をシンプルなものに保つことに成功したものの、その機能は十分な付加価値を持っていなかった。最近のコーヒーメーカーはすでにスケジュール機能を備えているため、Mr. Coffeeのアプリでスケジュールを指定する機能は目新しいものに感じられなかった。また、スマートフォンをリモコン代わりにする機能もばかばかしいものだった。コーヒーメーカーにスケジュールを設定していないのなら、そのコーヒーメーカーを使いたい場合、大抵はすぐ近くにいるからだ。
これは、身の回りで使われている製品にスマート機能を付加しようとすると、常につきまとう問題だといえる。自動化が必要なケースがそもそも少ないのだ。スマート化されたMr. Coffeeの次のモデルには、驚くような機能が追加される可能性もあるが、それでもプログラムできる機能が飛躍的に改善されない限り、教訓を学んでこの実験は中止した方がいいかもしれない。
提供:Tyler Lizenby/CNET