市場調査会社Strategy Analyticsが米国時間4月28日遅くに発表した新たな調査結果によると、2014年第1四半期のスマートフォン世界出荷台数は増加したものの、Appleとサムスンの市場シェアは低下したという。
同調査によると、世界のスマートフォンメーカーは第1四半期、2億8500万台を出荷している。これは前年同期に比べると33%の増加だという。しかし、その成長は地域によってばらつきがあり、北米市場の成長鈍化をアジア市場が補うかたちとなっている。
Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるKen Hyers氏は声明でこう述べた。「第1四半期におけるスマートフォン市場の成長は地域によってまちまちであり、携帯事業者からの補助金のあり方が変化した北米市場の不振をアジア市場の健全な需要が補うかたちとなった」
サムスンは8900万台を出荷し、トップの座を維持しているものの、その市場シェアは31%と、前年同期の32%から若干低下している。Strategy Analyticsのレポートによると、サムスンのシェアの低下は2009年第4四半期以来のことだという。Strategy AnalyticsのエグゼクティブディレクターであるNeil Mawston氏は「サムスンは、スマートフォンのハイエンド市場ではAppleとの、そしてローエンド市場ではHuaweiをはじめとする中国ブランドとの厳しい競争に直面している」と述べている。
一方、サムスンの競合であるAppleは世界で4370万台の「iPhone」を出荷し、市場シェアの15%を占めたものの、前年同期の17%に比べるとシェアを落としている。Mawston氏は「Appleは高級スマートフォン分野では引き続き堅調だが、エントリーレベルのカテゴリでは存在感に欠けているため、ラテンアメリカ市場といった成長著しい新興国市場では出荷台数を伸ばせないままとなっている」と語っている。
サムスンとAppleの市場シェアを合わせた数字は、2013年第1四半期には50%だったが、Huawei(ファーウェイ)やLenovoといった第2集団に属しているブランドとの競争が厳しくなった結果、直近の四半期では47%へと低下している。HuaweiとLenovoはいずれも、世界市場で5%近くのシェアを獲得している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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