安価なノートPC、特に400ドル程度でおつりが来る製品を買おうというのであればたいていの場合、「Windows」よりもGoogleの「Chrome OS」を搭載したシステムが検討対象となるはずだ。AcerやHewlett-Packard(HP)といったPCメーカーから「Chromebook」という名前で発売されているノートPCが売れているのは主に価格が手頃であるためだ。そしてChromebookは今や、低価格ノートPC市場の大きな一角を占めるまでになっている。
東芝は13インチディスプレイを搭載した、「Chromebook」というシンプルな名称(実際のハードウェアには「CB30-A3120」というモデル番号が付けられている)のシステムを299ドルで新たに市場に投入することで、Chromebookメーカーの仲間入りを果たした。実際のところ、これは13.3インチディスプレイを搭載した初のChromebookだ。13.3インチという大きさはWindows搭載ノートPCでは一般的だが、今までに発売されているChromebookは、いくつかの14インチ製品を別にすれば、そのほとんどが11インチとなっている。小売店では同ハードウェアを20ドル安い、すなわち279ドル程度で販売すると考えられている。
画面はネイティブの解像度で1366×768ピクセルでしかないものの、300ドル未満の製品でこれ以上は望めないだろう。重さが3.3ポンド(約1497g)で厚さは0.8インチ(約2cm)であり、安価なシステムのなかではそこそこの高級感を醸し出している。しかし、それでも本体はノーブランド製品のようなプラスチック製であり、時折きしむ感じがする。
ChromebookではChrome OSしか稼働しないため、Intelの現世代CPUである「Celeron 2955U」と2GバイトのRAM、16GバイトのSSDで十分だろう。なお、購入者には特典として「Google Drive」アカウントを2年間にわたって100Gバイトにアップグレードできる権利が与えられるため、東芝は実質的に116Gバイトのストレージがあると主張している。
Chromebookが役に立つのはオンラインに接続し、ウェブベースのブラウザ内アプリを実行してクラウドベースのストレージを使用している時がほとんどであるという意見を持っている人に対しては、東芝のこの製品は他のChromebookよりもほんのちょっと価格が高いだけで、最低価格の11インチディスプレイの製品よりも少しばかり使い勝手の良いものを手に入れられるという点を指摘しておきたい。とはいえ、Acerの「C720P」はChromebookすべてのうちで総合的に見ていまだにコストパフォーマンスが最も高い製品であり、同じ299ドルでありながら11インチの画面はタッチスクリーン対応となっている。
東芝 Chromebook (CB30-A3120) |
Acer Chromebook (C720P) |
HP Pavilion 11 Chromebook |
|
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価格 | 299ドル | 299ドル | 279ドル |
ディスプレイサイズ (解像度) |
13.3インチ (1366×768) |
11.6インチ (1366×768) タッチスクリーン |
11.6インチ (1366×768) |
CPU | Intel Celeron 2955U (1.4GHz) |
Intel Celeron 2955U (1.4GHz) |
サムスン Exynos 5250 (1.7GHz) |
メモリ | 2Gバイト SDRAM(DDR3L) |
2Gバイト SDRAM(DDR3L) |
2Gバイト SDRAM(DDR3L) |
グラフィックス | Intel HD Graphics | Intel HD Graphics | ARM Mali-T604 (クアッドコア) |
ストレージ | 16GバイトSSD | 32GバイトSSD | 16GバイトeMMC |
光学ドライブ | 非搭載 | 非搭載 | 非搭載 |
ネットワーク | 802.11 a/g/n、 Bluetooth 4.0 |
802.11 b/g/n、 Bluetooth 4.0 |
802.11 a/b/g/n、 Bluetooth 4.0 |
OS | Chrome OS | Chrome OS | Chrome OS |
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