搭載されているステレオスピーカーはとてもベーシックなものであるとはいえ、映画の鑑賞にも耐えられる。ただし、音は想像通り薄っぺらである。サウンドは組み込みのヘッドホンジャック経由であればある程度良くなるが、パーティーでChromebookをDJ機材として使うのは無理だろう。なお、手頃な価格であるにもかかわらず、ウェブカメラも組み込まれている。このカメラは720pの基本的な性能となっており、ほとんどのChromebookのそれと同様に、設定できるオプションはあまりないが、300ドルのシステムであれば十分と言えるだろう。
東芝 Chromebook |
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ビデオ出力 | HDMI |
オーディオ | ステレオスピーカー、 ヘッドホン/マイク (コンボジャック) |
データ | USB 3.0×2、SDカードリーダー |
ネットワーク | 802.11a/g/n Bluetooth |
光学ドライブ | 非搭載 |
ほとんどのChromebookは昔のネットブックと同様、ポートや接続性に重きが置かれていない。「Atom」を採用した既存の「Windows 8」搭載小型タブレットでもUSB 2.0に制限されている点で同じである。東芝のChromebookの場合、13インチディスプレイの少し大きめのボディに、テレビに動画を送り込むのに最適なHDMI出力端子、2基のUSB 3.0ポート(もっとも内蔵の16GバイトSSDを埋めるのにこれほど高速なデータ通信速度が必要とは思えない)が搭載されている。
ChromebookではPhotoshopや「iTunes」といった従来のデスクトップアプリを実行できないため、Windowsマシンや「OS X」マシンと同じテストで生のパフォーマンスを比較するというわけにはいかない。とはいえ、搭載されているIntel Celeronプロセッサは十分に高速なものであり、ウェブページのスクロールはスムーズに行え、HDビデオのストリーミング再生(画面解像度の低さから720pが最高となっている)もでき、3Dグラフィックスを用いたブラウザベースの基本的なゲームをプレイすることさえできた。
Chromebookという選択が適切だったと思えるようにするためには、このシステムでできることとできないことを理解し、自らの期待をそれに応じて調整しておくのが鍵と言える。本格的な15インチノートPCでは日々の使用に耐えられないと感じられる性能でも、8インチタブレットや11インチのノートPCであれば、Windows 8が稼働している場合であっても、それなりに高速に感じられる理由がここにある。
Chromebookの本当の性能を知るには、バッテリの持続時間を測定することになる。ただ、Chrome OS向けの利用可能なアプリに制約があるために、その場合でもWindowsやOS X、「Android」を搭載したシステムとは少し異なる測定方法を採用する必要がある。つまり、Chrome OSの場合はオフラインでの動画再生時間を計測するのではなく、Wi-Fi経由でインターネットに接続し、ノンストップで「Hulu」のストリーミング再生を行うわけだ。東芝のChromebookは、このテストで6時間36分稼働した。この結果はHPからAcerに至るまでの最近のChromebookすべてを上回っている。これはWindowsやOS Xを搭載した13インチのノートPCで最もバッテリ持続時間の長い製品ほどではないが、オンライン動画の連続ストリーミング再生の結果であると考えると極めて素晴らしいと言えるだろう。
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