米CNETへのコメント投稿者の間でほかに人気が高かったのは、「Beats Audio」や取り外し可能なバッテリ、サードパーティー製ソフトウェアキーボード、SDカードスロット、防水機能、無線充電などだ。
ストレージを一段階増やすのに、Appleはどれほどのコストをかけているのだろうか?そのコストは、製品価格の上昇分と比べるとわずかなものだ。IHS iSuppli による部品コスト試算によると、Appleはストレージを16Gバイトから32Gバイト、および32Gバイトから64Gバイトに倍増させるのに価格を100ドル上乗せしているが、この増加のために同社にかかるコストはわずか各10〜20ドルと試算されるという。つまり、16Gバイトから64Gバイトに増やすにあたりユーザーは200ドルを負担しているが、Appleの負担はわずか30ドル程度ということだ。
NANDフラッシュメモリの分野も急速に変化している。新たに登場した重要なものとして、3D NANDメモリがある。このメモリは、パフォーマンス速度が向上し、信頼性が高まるとともに寿命も延びており、さらにコストが著しく下がることが期待されている。おそらく同程度に重要なのが、この技術によってメーカーはメモリを重ねて、より小さいスペースに収容することができるようになるという点だ。これにより、スマートフォンに収められる内蔵ストレージの容量が劇的に変わるかもしれない。
では、実現はいつになるだろうか?Appleのライバルだが主要サプライヤーでもあるサムスンは、3D NANDを既に製造している。3D NANDはメモリチップを垂直に重ねたもので、同社は1チップに128Gバイトの容量を収めることを実現している。別のメモリメーカーであるMicronは先頃、自社の3D技術について、2014年第1四半期に企業へのサンプル提供を始める計画であることを米CNETに語っている。
こうした多くの喜ばしい情報の一方で、3D NANDは安価にはならない可能性があると、Raymond JamesのマネージングディレクターであるHans Mosesmann氏は述べている。
「3D NANDが抱える問題は、費用対効果の高い状態で製造できるかが不明確なことだ」とMosesmann氏は言う。「サムスンは3D NANDの早期生産を開始したが、これが軌道に乗ってNANDスケーリングを続けるだけの状態になるまでには、あと数年かかるだろう」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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