Morgan Stanleyが最近発表した試算によると、iPhone 5Cでプラスチックを採用した場合、5Cの機械部品全体のコストを、AppleがiPhone 5で支払っている33ドルから、約半分の16ドルまで低減できるという。
バッテリ持続時間の改善は要望がずば抜けて多い機能だった。無理もない。スマートフォンのバッテリ持続時間は改善されつつあるが、かつてフィーチャーフォンで当たり前だった水準にはまだ遠く及ばないからだ。画面がどんどん大型化し、バッテリを大量に消費するようになっていることも、その大きな要因だ。
AppleのiPhone 5は1440mAhのバッテリを搭載している。同社のテストでは、用途別のバッテリ持続時間は以下のとおりだ。
これはiPhone 5の前機種であるiPhone 4Sの数値とほとんど同じだ。米CNETが独自にテストしたところ、ビデオ再生は約9時間、通話時間は通信キャリアによってまちまちで、7.37~8.48時間だった(詳細は米CNETのテスト結果全文を参照)。
したがって、重要なのは当然、Appleはどうやってバッテリ持続時間を延長するのかということだ。最も簡単なのは、より大容量のバッテリを搭載することだろう。AppleはiPhone 5でそれを行ったが、容量の差はわずかだった。その前のバッテリユニットは1432mAhで、iPhone 4の1420mAhからほんの少し増量されただけだった。しかし、真の改善を行うには、Appleはもっと容量を増やす必要がある。
ほかの数社の企業、とりわけ「Android」デバイスメーカーはその道を選択している。特にMotorolaは、この問題に複数の切り口で対処する興味深い例を示した。バッテリ容量に加えて、電力消費の激しいタスクを減らすように設計されたハードウェアの両面から対処するというアプローチだ。(Google傘下の)Motorolaが開発した「Droid」スマートフォンの「Maxx」バージョンは、物理的な本体サイズを大型化するという犠牲を払って、3500mAhの取り外し不可能なバッテリを搭載し、48時間のバッテリ持続時間を約束している。Motorolaの最新スマートフォンであるMoto Xは(Googleによれば)その約半分だが、バッテリ容量以外の部分で電力消費を削減する見事な対策が施されている。こうした対策では特別な低消費電力プロセシングコアが使用されており、同社の「OK Google Now」を起動して音声検索やアクションを開始する音声コマンドを常時受け付けられるように設定されているほか、別の同様のコアはさまざまなハードウェアセンサを追跡する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)