決して沈静化しないうわさというものが存在するが、廉価版「iPhone」はそうしたうわさの1つであり続けている。しかし夢のように素晴らしい9月(Appleは2011年も2012年も9月に最新携帯端末を発表している)が迫ってくるにつれて、そのうわさは現実に近づきつつあるように思われる。
Josh Lowensohn記者が記事で以前述べたように、リークを厳しく取り締まるというAppleの決意にもかかわらず、この数週間で廉価版iPhoneに関するうわさが次から次へと出てきている。テクノロジ分野のブログ界はこぞって廉価版iPhoneに「iPhone 5C」(「C」はさまざまなカラーの背面カバー、あるいは単純に「cheaper」(廉価)を意味する)という通称を付けたが、正式な製品名は不明だ。
われわれは、iPhone 5Cのスペックとされるものや、いつものピンぼけ写真ではない信ぴょう性の高い写真をいくつか見てきた。もちろんAppleはiPhone 5Cについてまだコメントしておらず、今後も発表準備が整うまでコメントは出さないだろう。それまでの間は、いまだにとらえどころがないながらも、ますます現実に近づいているこのデバイスについて、現段階で判明していることを紹介する。
正直に言うと、ほとんどない。従来のiPhoneより安価になるのは確かだが、それは5Cに関するうわさの適切な分析では決してない。
AllThingsDの4週間前の報道によると、Appleは米国時間9月10日に次期iPhoneの発表イベントを開催する予定だという。それが正しいとすると(こうした日付の予測に関するAllThingsDの確かな実績とAppleの近年のリリーススケジュールを考えると、これは間違いないだろうとわれわれは確信している)、iPhone 5Cと次世代「iPhone 5S」の両方が発表されるはずだ。
われわれは最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏の話を聞くまで何も信じないつもりだが、Morgan Stanleyは、iPhone 5Cの価格はSIMロックフリー(あるいは少なくとも契約なし)で349~399ドルになると予測している。これは16Gバイトの「iPhone 5」を契約付きで購入する場合(199ドル)より大幅に高いが、Appleが現在、SIMロックフリーの8Gバイトの「iPhone 4」に付けている販売価格450ドルと比べると割安だ。通信キャリアの販売奨励金が適用されるとこの価格体系は変化するが、5Cは契約なしのモデルのみが発売される可能性もある。
Appleは何とかして5Cのコストを下げる必要がある。そしてプラスチック製ボディの採用は、それを実現する素晴らしい方法だ。プラスチックはアルミよりもはるかに成形が容易な素材であるだけでなく、Morgan Stanleyの試算によると、プラスチックを採用することで5Cの機械的部品のコストを33ドルから16ドルに半減させられるという。
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