Oracleは自社の正しさを証明するため、多くの主張を展開している。1つには、RangeCheckと呼ばれるJavaの機能について、Googleが実際のソースコードをコピーしたというものがある。Googleのプログラマーで元Sun従業員のJoshua Bloch氏は、AndroidのTimSortライブラリに含まれている同機能について、次のように証言している。
質問:TimSortを開発しているとき、Sunのコードにアクセスした記憶はあるか?
回答:記憶はない。しかし、アクセスしたと考えることもやぶさかではない。シグネチャの類似性、つまり、3つの引数が同じ順番で並び、同じ名前を持っているという事実は、アクセスの可能性を強く示唆している。
Oracleはクラスライブラリについてより広範囲な主張をしている。同社は、これらのライブラリへのアクセスに使用されるAPI自体が著作権で守られていると述べている。
Oracleの主張によると、APIは、あらかじめ書かれているコードへの単なるアクセス手段というだけではなく、実際にはそれ自体が機能なのだという。APIは相互に正しく機能するよう注意深く設計されており、個々のAPIの設計とそれに対応するクラスライブラリは表裏一体の関係にある。
Googleは、自社のライブラリが当然別ものであるという主張を展開しており、コンピュータ業界用語でいうところの「クリーンルーム実装」だと述べている。つまり、コードは、オリジナルと同じ機能を持っているが、オリジナルを参照して書かれたのではないという。Googleは、RangeCheckの例では該当部分のコードがわずか9行しかないのに対し、より大きな単位であるファイルでも924行、Android全体では1500万行もあると指摘している。
また、Oracleは特許についてもGoogleを攻撃している。Oracleは当初、Googleによる7件の侵害を主張していた。しかし、そのうちの5件は取り消され、現在は2件までに減っている。
ソフトウェア著作権は複雑で、API著作権に至っては未知の領域だ。特許はどの産業分野でも難しい問題である。サンフランシスコの米連邦地方裁判所の陪審員には多くの仕事が残されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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