RCAが選択したAndroid実装は、パートナーであるOn CorporationがRCAのために開発したインターネット対応テレビ向けのものだった。そうした方法を採用したのは、GoogleがパートナーによるGoogle TVソフトウェア実装に関して多くの制約を設けていたことと、同ソフトウェアの最初のバージョンが「あまりにも専門的」で、バグがありコントローラが使いにくいためにユーザーも実装担当者もフラストレーションを感じていたことが理由だという。RCAの広報担当であるBlake Lofgren氏がCES開催中に説明した。Google TV自体はAndroidの1バージョンだが、GoogleはGoogle TVを搭載するテレビのルックアンドフィールに関して、Android搭載デバイスよりも厳しいガイドラインを設けていたようだ。
LGのセールストレーナーであるMark Arnold氏は、Google TVの最初のバージョンにLGは感動したか、という質問にあきれた表情を見せて「感動した人などいるのか」と述べた。また、初のGoogle TV搭載デバイスの米CNET公式レビューで、Matthew Moskovciak記者は次のように書いている。「Google TV搭載の『Logitech Revue』の機能は、業界を一変させる可能性を秘めているが、高額で注意事項が多く、現状さまざまなバグがあるために、アーリーアダプターには最適というデバイスになってしまっている。少なくとも、約束されているファームウェアフィックスが公開されるまでは、こうした状況は変わらないだろう」
ソニーはCESで2番目に熱心なGoogle TVサポーターだったと思われる(LogitechのブースはほぼすべてがGoogle TV関連のものだった)が、そのソニーでさえ、消費者に思い切ってGoogle TVを買うよう説得するために業界がすべきことはたくさんあると認めている。
ソニーの最高経営責任者(CEO)であるHoward Stringer氏はCESでの報道陣との討論会でGoogle TVに関する質問を受け、「Google TVとは何なのかを説明しなければならない。われわれが提供しているものに興奮と興味を生み出すための時間はたっぷりある。これも高い買い物なので、一般の人々がすぐに飛びつくということはない。この点に関して、われわれは辛抱強く対処していかなければならない」と答えた。
まだGoogle TVに参加していないテレビ業界人で、CESの会場で様子を眺めていた数人(LGのArnold氏を含む)にインタビューして、突っ込んだ質問をしたところ、明確な答えは持ち合わせておらず、もしGoogle TVが消費者に受け入れられたとしても、同ソフトウェアに反感を抱くことはないとの考えを示した。
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