2011年を迎え、Googleを巡る状況は相変わらず同社に有利だが、同時にこれまでにないほど複雑になっている。
そこで今回は、米CNETが2010年の始めにGoogleの新年の抱負として(頼まれもしないのに)提案した5つの目標を振り返り、その達成度を確認し、同様に2011年の目標項目を提案する。
まずは2010年の成績を発表しよう。
この項目はGoogleの最優先事項に関係する。つまり、他社に大きな差を付けて世界をリードするインターネット検索プロバイダーであり続けることだ。同社はこのテストには簡単に合格した。Microsoftは「Bing」に多額の投資を行い、米Yahooはバックエンドのアウトソーシング戦略がフロントエンドの飛躍につながると宣言したが、Googleはそのような状況にも関わらず、2010年の終わりを年初とほとんど変わらない状態で迎えた。comScoreによる2009年11月と2010年11月の比較によると、実際には市場シェアを若干伸ばしたほどだ。
Googleはおそらく、この項目にもう少し注意を払っていれば良かったと思っていることだろう。2010年には、Googleのエンジニアへの管理不行届により2つの事件が起きた。1つは、今ではよく知られている「Street View」車両によるWi-Fiデータの収集だ。もう1つは、それほど目立ってはいないが(こちらの方が気味の悪い)David Barksdale氏の解雇だ。この2つの事件から、膨大な量のデータを収集し整理するGoogleの力が、監督が行き届かない人や腹に一物ある人にとって、魅惑的なものであることがわかった。
またGoogleは、「Google Buzz」のリリースでも間違いを犯した。同社はユーザーが、よく電子メールをやりとりする相手とは必ずソーシャルネットワーキング環境でも友人関係でいたいはずだと思い込んでいた。プライバシーに関するトレーニングが強化されたこと、またAlma Whitten氏がプライバシーに対するGoogleの取り組みについて同社を代表する地位に任命されたことから、2011年には一段と警戒心を強める一般の人々からの信頼を維持することが、Googleの安定に不可欠だと言えるだろう。
これは実際にはGoogleの落ち度ではないが、ウェブを現代の主要な開発プラットフォームにするという同社のビジョンが実現するのはまだ先の話だ。標準化団体は熟慮の上で行動することで知られているが、Googleも「Chrome OS」のプロダクティブバージョンを出荷する期日に遅れたことで、ウェブが王者となるという同社の主張を証明するのに苦戦した。
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