マイクロソフトは、プライベートクラウドの導入推進を目的としたプログラム「Hyper-V Cloud」を11月25日より展開すると発表した。
同社によれば、セキュリティやデータ保護への要求を満たしつつ、IT保有コストの削減を図れるプライベートクラウドの導入が拡大している一方、その構築にあたっては、システム設計や検証などの事前準備、ハードウェアやソフトウェアの詳細設定など、システム稼働まで数カ月を要する点が課題となっていたという。
Hyper-V Cloudでは、より短期間かつ低コストでプライベートクラウドの構築を可能にすることを目的に、国内パートナー各社と連携して各種施策を実施する。同社の試算では、同プログラムを活用することで、プライベートクラウドの導入に関わる期間を、最大で約70%削減できるとしている。
メニューとしては「Hyper-V Cloud Fast Track」「Hyper-V Cloud Service Provider Program」「Hyper-V Cloud Deployment Guides」「Hyper-V Cloud Accelerator」の4つを用意する。
Hyper-V Cloud Fast Trackは、クラウドの構築に必要なサーバハードウェア、ストレージ、ネットワーク機器、パートナー各社のシステム管理、クラウドポータル、仮想化プラットフォームを提供する「Windows Server 2008 R2 Hyper-V」「System Centerファミリー」などのソフトウェアを共同検証する大企業向けソリューション。対応パートナーは、デル、NEC、日本IBM、日本ヒューレット・パッカード、日立製作所、富士通の6社となっており、12月より順次提供する。
Hyper-V Cloud Service Provider Programは、マイクロソフトのテクノロジおよび製品で構築されたクラウド環境をサービスプロバイダーによって提供するもので、日本での参加企業は、IDCフロンティア、伊藤忠テクノソリューションズ、インターネットイニシアティブ、NTTコミュニケーションズ、GMOインターネット、日本ユニシスの6社となっている。
そのほか、Hyper-V Cloud Deployment Guidesでは、マイクロソフトコンサルティング(MCS)が蓄積したノウハウを元に、既存システムを活用しつつプライベートクラウドを構築するためのツールや技術情報などを提供。Hyper-V Cloud Acceleratorでは、「提案」「評価」「証明」「展開」というクラウド導入プロセスの4つのフェーズに対し、ツールや評価サービスをMCSおよびマイクロソフトの認定資格を持ったパートナー各社より提供する。また、日本独自の取り組みとして、Hyper-V Cloudやサーバ仮想化の導入相談窓口「Hyper-V Direct」(0120-39-8185)を11月25日に開設する。Hyper-V Directでは、電話またはメールで、企業ユーザーおよびパートナー各社からの質問や相談に対応するという。
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