ロンドン発--Nokiaのグローバルパートナーおよび開発者カンファレンスで、矛盾をはらんだ現状を無視するのは困難だ。Nokiaは業界のどの企業よりも多くのスマートフォンを販売しているにもかかわらず、生き残りをかけて必死に戦っている。
現地時間9月14日、当地で開催のNokia World 2010で講演を行ったNokiaの幹部陣は、先週新しい最高経営責任者(CEO)としてMicrosoftのStephen Elop氏を迎えるという事態まで招いた近年の混乱状態に敢えて言及した。Nokiaの経営陣が直面している課題は、AppleとGoogleの経済力とブランド力、そしてNokiaがかつて支配していた携帯電話市場で両社の重要度が急激に高まっていることだ。
だが、Nokiaの3人の経営者はときおり挑戦的な言葉や自己弁護的な言葉、執拗な言葉を交えて、同社が味方として必要としているプログラマーと携帯電話サービスプロバイダーに新たな決意を示そうとした。
「われわれはスマートフォン分野で、自らが望む水準の競争力を持っていなかった。その状況は変わろうとしている。スマートフォン分野の覇権をめぐる戦いにおいて、Nokiaは今日から全力を挙げて反撃を開始する」。Nokiaの販売担当エグゼクティブバイスプレジデントであるNiklas Savender氏はこのように述べる。
Nokiaにとって今は混乱期だ。The Wall Street Journal(WSJ)が14日に報じたところによると、Nokia会長のJorma Ollila氏は2012年に同社を去る予定だという。この報道の前には、Elop氏がOlli-Pekka Kallasvuo氏に代わってCEOに就任するという先週の発表と、モバイルソリューション部門の責任者Anssi Vanjoki氏が辞任するという13日の発表があった。
Nokiaは自らの地位を回復するために、現在流通している大量のNokia製携帯電話を活用しようとしている。それにはスマートフォンだけでなく、機能が少なめで、より普及している「フィーチャーフォン」(スマートフォンと基本的な携帯電話の中間)も含まれている。Nokiaは一般の人々、つまりシリコンバレーのテクノロジ好きとは程遠い人々に製品を売り込んでいる。
Nokiaはこの巨大で未だに成長を続ける市場に同社の携帯電話を販売しようとしているだけでなく、先述の一般の人々を同社の「Ovi Store」で販売されるソフトウェアの顧客に変えたいと考えている。
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