IDCでは、タブレットを「メディアタブレット」と「タブレットPC」に分けている。タブレットPCは、x86プロセッサとデスクトップOSを搭載し、ディスプレイのサイズが5インチから21インチまでのものとされる。IDCのアナリストRichard Shim氏は、見た目に反して、「タブレットPCはPCだ。タブレットPCには実際の制約はない」と言う。
これらは大まかに言って従来考えられてきたタブレットの姿だ。つまり「Dell Latitude XT」や「ASUS Eee PC T91」のように、ノートPCのような外観で、ディスプレイを回転させたり折りたたんだりすることができ、スタイラスペンで入力できるタイプのデバイスだ。
「われわれが定義するメディアタブレットは、ARMベースで、より小規模なOS(Windowsでないもの)で動作する。ディスプレイサイズは7〜12インチだ」とShim氏は言う。ARMは、モバイルデバイスに使用されることの多い低電力プロセッサの1種だ。それに対してx86プロセッサは、電力消費がさほど大きな問題にならない堅牢なデバイスに使用される。
コンシューマー向けとして最近発表された製品や発売された製品のいくつかについてその機能を比べてみると、IDCとGartnerの定義にあてはまるタブレットにも実にさまざまなものがあることが分かる。
iPadはディスプレイサイズが9.7インチで、「iPhone OS」のバージョンで動作し、ARMベースのプロセッサを搭載している。2010年になって登場したjoojooは、12.1インチのディスプレイ、OSとして機能する独自開発ブラウザ、Intelの「Atom」プロセッサを搭載している。HP Slateは「Windows 7」(または「webOS」)で動作し、8.9インチのディスプレイとAtomプロセッサを搭載する見込みだ。Dell Streakは、5インチのディスプレイとARMベースのプロセッサを搭載し、Googleの「Android」で動作する。ただし興味深いことに、ワイヤレスキャリアを通じて販売される。Acerは、今後発売予定の7インチのAndroidタブレットについて同様の販売方法を計画している可能性を示唆した。
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