1. Googleの「AdWords」ローンチとテクノロジ業界の最重要企業への躍進
AdWordsがなければ、Googleは優れた検索エンジンではあるがビジネスモデルを探し求めていただろう。2000年にローンチされたAdWordsは、Googleエンジン上で実行される膨大な数の検索の隣に、小さなコンテキスト広告を追加した。2009年末までに、それらの小さな広告と、「AdSense」サービスを通してパートナーサイト上に表示されるコンテキスト広告は、Googleの173億9000万ドルと推定される年間売上高の大部分をもたらしている。
確かに、それは卵が先か鶏が先かという問題だ。売り上げがなくては、ビジネスを維持することはできない。そして、魅力的な製品がなくては、売り上げ(このケースでは、非常に賢明な1件の買収を通して)を得ることはできない。これら2つの組み合わせが、GoogleをGoogleたらしめているものだ。しかし、それらの小さな広告がなければ、Googleの物語は、技術的に興味深い話という程度のもので、Microsoftに匹敵する強大な企業であり、おそらくはテクノロジ業界における最重要企業の台頭についての話ではなかっただろう。
興味深いことに、この10年間が終わりに近づくにつれ、Googleは、Microsoftが1990年代に受けたような、政府からの厄介な詮索を引き寄せている。数年のうちに、Googleは独占禁止法取締官によって鼻をへし折られるのだろうか。それとも、GoogleはMicrosoftの失敗から学習し、事業計画がつぶされる前に、米連邦政府に対して愛想良く振る舞うのだろうか。テクノロジメディアにとって、これは今後の10年間で最も大きなストーリーになる可能性が高い。
提供:James Martin/CNET