オンライン広告サイトCraigslistの2008年の総売り上げは、2007年の推計5500万ドルから47%増え、8000万ドルを超える見込みであることが、コンサルタント会社Classified Intelligence(CI)の最新レポートから明らかになった。
Craigslistは、ほぼ無料で利用可能な人気広告サイトだ。CIは同レポートの中で、Craigslistが広告掲載料を値上げすれば、容易に売り上げの倍増が可能で、eBayのKijiji.comといった競合サイトとの競争も楽になると結論づけている(eBayもCraigslistの25%を所有している)。
CIの創設者、Peter Zollman氏は、あるインタビューで次のように語った。「Craigslistは、短期間に(売り上げを)2億ドルまで伸ばせる。それにより、ほとんど反動なしに同サイトの改善が図れる。しかし、利益は二の次の同社にとっては無関係な話だ」
Craigslistは非公開企業なので、決算発表の義務はない。
同レポートについてコメントを求められたCraigslistの最高経営責任者(CEO)Jim Buckmaster氏は、「財務に関する推測」についてはコメントしない、と語った。
CIは、1月と3月にCraigslist の1週間の広告掲載数を調査することにより、同社の売り上げ予測を弾き出したという。
Craigslistは基本的に無料だが、一部市場の求人広告の掲載には25〜75ドル、また、ニューヨーク市内の不動産仲介業者が掲載するアパート広告には10ドルの料金がかかる。
Craigslistは、オンライン広告業界内で断トツの首位を走っている。CIのレポートによると、Craigslistのアクセス数は毎月90億を超え、毎月3000万件の案内広告と200万件の求人広告が新規に掲載されているという。また調査会社ComScore によると、Craigslistの1月のユニークビジター数は、前年同期比75%増の2660万人だった。
CIは同レポートの中で、Craigslistの「社会的マイナス面」についても言及している。CIによると、Craigslistの匿名性は犯罪者にとって魅力だという。例えば、他人の所有物が無料であるという偽の広告を掲載したり、売買春目的で同サイトを利用して車を盗まれたり、委託殺人に利用されるケースもある。
しかし、Zollman氏は、従来の新聞広告欄も詐欺などの犯罪に利用されてきたと指摘する。また(Craigslistが関与した)刑事事件の中には、警察が広告の掲載に利用されたコンピュータのIPアドレスをたどって犯人を探し出したケースもある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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