Halfhill氏は、問題はARMベースのネットブックで動作するのはLinuxであり、Windowsではないことだと言う。
同氏は「もちろんユーザーのほとんどは、使っている製品に目に見える影響がない限り、CPUのアーキテクチャのことは全く気にしない。ネットブックのようにOSがはっきりと見える場合には、自分のコンフォートゾーンから離れるユーザーはほとんどいない。今もPCとして認識されているモバイルコンピュータでは、ユーザーは圧倒的にLinuxよりもWindowsを好む」と述べている。またARMプロセッサはFlashビデオのサポートで課題に直面しているというレポートもある。
当然、Intelも同じ意見だ。
IntelのスポークスマンBill Calder氏は次のように述べる。「われわれはAtomプロセッサファミリがARMベースの設計に比べ、性能上かなり大きな利点を持ち続けると確信している。ARMのエコシステムは非常に断片化しており、ソフトウェアの互換性も不足している。この状態でどうやって充実したインターネットエクスペリエンスを望むコンシューマーの期待に応えるのか、現時点では分からない」
今までに発表されたSnapdragonベースのネットブックは、デバイスメーカーWistronのプロトタイプのみだ。
QualcommのFrankel氏は「Snapdragonベースの設計は(Wistronのネットブックと)同じくらい軽く、厚さも同程度になると予想している。少なくとも設計エクスペリエンスが進むにつれてそうなるだろう。バッテリ寿命は、ほかのアーキテクチャが実現できるよりも大幅に向上するとみている」と述べた。
よって、Qualcommの説明でも、Snapdragonはまずネットブックよりスマートフォンにおいて大きな要因となるだろう。「われわれにはネットブックでかなりのデザインウィンがある。しかし実際、数ではスマートフォン分野におけるデザインウィンの方が多い。Windows Mobile向けのSnapdragonに非常に大きな関心が集まっている。われわれはまたGoogleとも確実にAndroidベースのデバイスにおいて素晴らしい関係を築いている」(Frankel氏)
では、このIntel対Qualcommの競争は今後12カ月の間でどのような動きを見せるのだろうか。Snapdragonチップは、スマートフォンとMIDでは勝つかもしれないが、ネットブックについては結論が出ていない。ネットブックはIntelがしっかりと主導権を握っており、Intelにとって失う可能性のある市場なのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた