12月16日~12月22日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
2019年、もっとも残念だったのは、スマートホーム市場があまり進歩しなかったことだった。確かにスマートスピーカーは引き続き成長を続けており、2019年の年末も小型モデルが盛大に値引きされた。日本国内で言えば、いくつかのメーカーがスマートスピーカーから操作できる家電を投入したが、スマートホームの話題が連日のようにメディアの誌面を賑わすとまではいかない。
それは米国でも同じことだ。住宅事情にも大きく左右されることもあり、特に住宅事情が劣悪なシリコンバレーが、普及や発展の主戦場になりにくい事情も関係しているかもしれない。そもそも、スマートホーム製品がほかの家電同様10〜15年問題なく使えた、という実績がまだない。裏を返せば、スマートホーム対応が、高額な家電の買い替え動機になっていないことも問題点だ。
そうした状況に痺れを切らしたように、Apple、Google、Amazonは手を取ることにしたようだ。Ikea、Philips Hue、Samsung SmartThingsなどが加盟するZigbee Allianceとともに、「Connected Home over IP」というワーキンググループを立ち上げた。
目標は「メーカー各社の業務を簡素化し、利用者のために各社製品の互換性を向上させること」を掲げている。Apple HomeKit、Amazon Alexa、Googleアシスタント(Nest)といった各社のスマートホームプラットホーム同士を出来るだけ簡単に接続できるようにすることで、デバイスメーカーにとってコスト削減をもたらし、スマートホーム市場そのものの拡大を目指すものだ。
しかしIPベースということで、ローカルネットワークを構築するこれまでのZigbeeに比べると不安も広がる。そのため、プライベートでセキュアなエンドツーエンド通信が基本的な設計に盛り込まれることも明らかとなった。
現在Appleは、iCloudのファミリー共有に登録されているメンバーに対して、自宅のHomeKitデバイスのコントロールを許可する仕組みを与えている。またiOS 13.2以降では、200GB以上の追加ストレージを契約するユーザー、ファミリー共有の家族ユーザーに対し、セキュリティカメラの映像の録画・通知・記録・共有を暗号化した通信で実現する「HomeKit Secure Video」を提供し始めた。
このワーキンググループにAppleが加わることで、高いセキュリティとプライバシーが担保されることが期待できる。一方Appleはこの枠組みに入り込み、少ないHomeKit対応デバイスの拡大を目指すことになる。
アップル、アマゾン、グーグルらが連携--スマートホーム関連の新規格策定へ(12/19)Appleニュース一気読みを通じてCNET JapanでAppleを定点観測している本連載の年末特集として、Appleの各製品カテゴリのバイヤーズガイドをお届けしている。
先々週のiPhone、iPad、Macに続き、先週はApple WatchとAirPodsといったウェアラブル製品を特集している。
Appleの2019年を振り返ると、もっとも成長したカテゴリがウェアラブル・ホーム・アクセサリー部門。iPhone、サービスに次ぐ分野として確固たる地位を実現した背景には、Apple Watch Series 5で対応棒の常時点灯ディスプレイを実現したこと、そしてノイズキャンセリング対応を果たしたAirPods Proの登場だった。
いずれも、間違いなくお勧めできる製品であるが、品薄状態が継続している点で、思うように手に入らない状況だ。
ケースも豊富なApple Watch Series 5、セルラーの必要性は?--Apple製品の選び方2019(12/18) AirPodsシリーズやHome Pod、充実したオーディオ製品--Apple製品の選び方2019(12/19)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス