Googleの社内スタートアップインキュベータ「Area 120」は米国時間6月28日、かねて実験してきたモバイル仮想現実(VR)向けネイティブ広告に関して、候補となるフォーマットの最初のアイデアを公開した。
このフォーマットでは、ユーザーに1つの立方体が示され、これをタップするか数秒間注視すると反応が得られる。反応した立方体は動画プレーヤーを開いて広告を再生、ユーザーは視聴後にプレーヤーを閉じることができる。
「この仕事では、いくつかの基本原則を重視している」と、Area 120のAayush Upadhyay氏とNeel Rao氏はブログ記事で述べている。「VR広告フォーマットは、開発者にとって実装しやすく、VRにとってネイティブで、カスタマイズできる柔軟性を持ち、ユーザーにとっては有益で、煩わしくないものであるべきだ」
Googleによると、少数のパートナーとのテストで「有望な結果」を得たこともあり、今後は開発者コミュニティーと協力して、このアイデアを「Cardboard」(「Android」および「iOS」)、「Daydream」、サムスンの「Gear VR」に展開したい考えだという。現在は初期段階のSDKが提供されており、VR開発者はフォームに必要事項を記入すれば、Googleのアーリーアクセスプログラムに申し込むことができる。
VRは、まだ初期的な段階にあるものの、その市場は急伸する兆しを見せている。IDCの予想では、VRおよび拡張現実(AR)ヘッドセットの出荷数は、今後4年間で約10倍に増えるという。ただ、そうして成長しつつあるプラットフォームも、コンテンツクリエイターがそこから利益を得られるようにならないと、限られた価値しか持ちえない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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