それがリストバンドであろうと、腕時計であろうと、体に装着するほかのどんなものであろうと、テクノロジ業界内では、ウェアラブルテクノロジが大きく騒がれているといって間違いないだろう。MWCでも、さまざまなウェアラブルテクノロジが披露されるはずだ。そして、MWC 2016では、仮想現実ヘッドセットが主要な話題の1つになりそうなことを多くの兆候が示している。
1月のCESでは、HTCの「Vive」仮想現実ヘッドセットが披露され、熱烈な賞賛を得た。Facebookは今も「Oculus Rift」の開発に取り組んでおり、Googleは仮想現実への取り組みに本格的に着手している。
米国電気電子学会(IEEE)の上級メンバーであり、英国のアルスター大学でコンピュータサイエンスの上級講師を務めるKevin Curran氏によると、これらのことはすべて、仮想現実が「極めて重要」な未来のテクノロジであり、MWCの主役であることを指し示しているという。しかし、このテクノロジの未来を牽引していくのは、おそらくMWCの取り組みを重視し、成功を収められる商業的VR製品を完璧に作り上げた者だろう、と同氏は考えている。
「オンライン時代以前の多くの分野と同様に、誰よりも先に着手して、うまく立ち回り、旗を立てた者がその分野を永久に支配する。例えば、ショッピング(Amazon)やオークション(eBay)、ソーシャルメディア(Facebook)がこれに当てはまる。テクノロジ業界はこのことを分かっているので、MWC 2016では、さまざまなVR製品が披露されるはずだ」(Curran氏)
サムスンはMWCを利用してVRを売り込むのではないか、と考えられている。開幕前の同社のティーザー動画で仮想現実ヘッドセットが大々的に取り上げられていることを考慮すると、その可能性は濃厚だ。GartnerのRoberta Cozza氏は、実際にそうなると確信している。
「サムスンからVR関連の何かが登場するのは間違いない。それは全く新しい端末かもしれない」(Cozza氏)
4Gもまだモバイルデータユーザーにそれほど浸透していないように思えるが、業界は既に次世代のモバイル通信規格を推し進めている。MWCでは、5Gでできることの例がいくつか披露されるのを期待していいだろう。5G対応製品が正式に発売されるのは数年先のことだとしても、である。
それにもかかわらず、モバイルおよび電気通信業界の複数の企業は、5Gサービスがいかに変化を引き起こす真の原動力となり得るかを実証したいと強く望んでいる。業界は5Gに向けた準備をすることを「切望」しているので、5GはMWCの「全体的なテーマ」になるかもしれない、とEricssonのNetworked Society Labを統括するErik Kruse氏は考えている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力