今年もまた、あの時期がやってきた。「Mobile World Congress」(MWC)がまもなく開幕する。このカンファレンス(バルセロナで今回は現地時間2月22日~25日に開催)が単なる携帯電話の展示会だった時代もあったが、それはずっと昔の話だ。
テクノロジは進化し続けている。MWCもそれと共に進化し、世界の大手テクノロジ企業の多く(参加しない、ある著名企業は別として)が自社製品を披露したいと考える場所になった。
「モバイル」という言葉は、もはや電話だけに使われるものではなくなっている。MWC 2016(2016年のスローガンは「モバイルがすべて」)では、多種多様な関連テクノロジが披露され、MWCがニッチな展示会であったのは過去の話となったことをはっきりと示している。本記事では、MWC 2016の主要テーマになりそうなテクノロジの数々を紹介する。
最初に紹介するものとしては当たり前すぎるかもしれないが、テクノロジストの関心を引くテクノロジがほかにもたくさんある中で、スマートフォンは今もMWCの主役である。Appleがバルセロナを訪れないことが目立つとはいえ、MWCには、ほとんどの業界最大手企業が参加する。
サムスンはMWCの開幕前日に「Galaxy S7」と「Galaxy S7 edge」を発表することをほのめかすティーザー動画を公開し、早くも期待を煽っている。同社が公開した画像を見ると、両端末の外観は前モデルによく似ており、バッテリ持続時間の延長、防水、防塵性能の強化などの改善も施されるようだ。
サムスンのGalaxy S7を早く手に入れたくてたまらない人々は、同社がこの新しいスマートフォンの発売日を発表するのを心待ちにしているはずである。小売業者によると、Galaxy S7は端末発表後、すぐに先行予約の受付が開始される見通しだという。
最も大きな注目を集めるのはサムスンかもしれないが、ほかのスマートフォンメーカーもMWCで強烈な印象を与えたいと考えている。LGは「LG G5」スマートフォンを披露することを既に明かしている。一方、BlackBerryが2機種目の「Android」スマートフォン(現在、「Vienna」という開発コード名で知られている)を発表するとのうわさもある。Viennaには、GoogleのAndroid OSと通常のBlackBerryキーボードが搭載される見通しだ。
Huawei(ファーウェイ)もMWCで強い存在感を示すとみられるが、バルセロナに登場する中国企業はほかにもある。GartnerのリサーチディレクターであるRoberta Cozza氏によると、MWC 2016では、中国企業が目立ちそうだという。
「私は中国ベンダーの存在感が増すと予想している。Xiaomi(シャオミ)は2016年、MWCに初参加する予定だが、スマートフォンだけでなく、ほかのウェアラブル端末についても発表するかもしれない。Opalも参加する。同社も拡大を目指す中国の新興企業の1つだ」(Cozza氏)
したがって、スマートフォンはMWC 2016でも、これまで通り大きな役割を果たすと考えられる。スマートフォンはまだ死んでいない。
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