Instagramはエンゲージメント率が非常に高いソーシャルメディアであり、ブランドのファンや見込み客に質の高いブランド体験を提供出来ることがわかりました。これを踏まえ、Instagramが提案する3つの導入ステップを見ていきましょう。
ブランドのマーケティング戦略において、Instagramがどのような役割を果たすのか検討することから始めます。たとえば、Instagram公式は「ブランド好意度の向上」、「新規顧客へのリーチ」などの評価指標を挙げています。Instagramのコアバリューである「写真・動画イメージによる特別なブランド体験」によって得られる効果は何か、ブランドチームで検討するのが良いでしょう。
ブランドが大切にしている世界観や、インスタグラムに投稿する魅力的な写真コンテンツを通じて最も伝えたいことは何か、そのストーリーラインを選定します。「コンテンツの多様性」と「ストーリーの一貫性」を同時に実現できるよう、設定したテーマに沿った投稿を検討することが求められます。
クリエイティブチームとともに、Instagramのプラットフォームにマッチする写真・動画を制作します。写真の被写体が人でもモノでも、投稿を見たユーザーが一目でブランドを認識できるよう写真・動画の一貫性を保つことが重要です。また、画像アップロードサイズは612×612ピクセル、動画秒数は3~15秒間という制限があります。
アカウント名を設定。ユーザーがブランドを容易に想起できるよう、企業名・ブランド名が良いでしょう。
ブランドロゴなど、シンプルな画像を設定します。プロフィール写真は円形にトリミングされ、ほとんどのデバイスで150×150ピクセルという小さいサイズで表示されるので注意が必要です。
写真を説明するキャプションは、短く印象に残る文章を心がけます。文中には複数のハッシュタグを記載し、多くのユーザーへのリーチを狙いましょう。その際、投稿の見やすさを損なわないため、ハッシュタグは最大でも3つまで。ユーザーエンゲージメントを高めるため、問いかけや質問文を取り入れるのも有効です。
ブランドの投稿を見つけたユーザーから、Likeやコメントが届きます。コメントを通じたコミュニケーションにより、ブランドのファンや見込み客との関係性を深められるよう、単にコンテンツを投稿するだけではないアカウント運用の体制を検討することも必要となるでしょう。
写真や動画の位置情報がブランドストーリーを伝える上で役立つ場合、投稿時に位置情報を含め投稿するのが効果的です。また、多くのユーザーにリーチさせるため、他のユーザーアカウントをタグ付けする機能もあります。投稿に関連性のある自社アカウントが他にある場合は、この機能を利用すると良いでしょう。
Instagramアプリで利用可能なフィルタ機能や加工ツールを活用し、写真を編集します。なお、現在利用可能なフィルタは全25種です。
その他の基本機能やビジネス利用に関する詳細は、ヘルプページにまとめられています。
2015年2月3日、Facebookは「Facebook Awards 2015」のエントリー受付開始を発表し、その審査対象に「Facebookファミリーの一員であるInstagram」も加わりました。
「受賞作品は、業界の最先端事例として世界的に認知され、FacebookやInstagramを活用したマーケティングの新スタンダードとなる」と明記されており、Instagramをマーケティング戦略に活用する機運が高まっていることがうかがえます。
今回は、Instagram公式のビジネス向けブログや海外リサーチデータをもとに、Instagram導入を検討する上でのヒントとなる情報を中心にご紹介させていただきました。Instagramの平均エンゲージメント率がFacebookよりも60倍高いというデータは、今後のソーシャルメディアマーケティングを考える上で非常に重要な数値です。ブランドのファンや見込み客との関係性を築くプラットフォームとして、今後Instagramの注目度はさらに増していくことがうかがえます。
次回からは、グローバルブランドによる運用・キャンペーン事例をご紹介していきます。
(記事参照元)
■Instagram:Instagram for Business(2015-02-25)
■Instagram:300 Million: Sharing Real Moments(2015-02-25)
■Instagram:Instagramヘルプセンター(2015-02-25)
■Facebook:Facebook Awards 2015エントリー受付開始(2015-02-25)
■Apple:iOS Human Interface Guidelines(2015-02-25)
■Forrester Research:Instagram Is The King Of Social Engagement(2015-02-25)
小林洋祐
メンバーズ
アカウントサービス第5ディビジョン所属 大手企業のソーシャルメディアマーケティング支援を担当
山崎稚葉
メンバーズ
アカウントサービス第8ディビジョン所属
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