MicrosoftはCortanaについて、Siriよりも生意気な、厚かましい猿と宣伝している。それが本当に正しいのかどうか、筆者には分からない。実際のところ、それはユーザーが何を尋ねるかによる。われわれはオフィスでCortanaを使って、「彼女」が何と答えるのかを試し、非常に楽しい時間を過ごした。
「Halo」のストーリーについて質問をしたり、自分のことを愛してくれているのか、今何を着ているのか(答えは携帯電話)、父親は誰か、と尋ねたりすると、Cortanaは機知に富んだ答えを返す。Siriに関する質問や、出生地ではなく誕生日についての質問には、ユーザーへのしっぺ返しのような回答が用意されている。
Cortanaは歌うこともできるし(実際には数行の歌詞を歌うだけで、少し気味悪い)、冗談も言える(筆者はちょっと笑ってしまった)。また、「You're awesome(素晴らしいね)」といった感謝の言葉や、「You suck(最低だ)」のような批判にも反応する。ただ、「Thanks for nothing(役立たず)」には無反応だった。
ここまでは良いことばかりだ。しかし、Cortanaがユーザーを楽しませた時点で、ショーは終了する。続けて何かコメントしても、新しい検索が実行されてしまう。しかし、Siriとのやり取りはもう少し長く、会話のキャッチボールに似た行為をしばらく続けることができる。例えば、次のような感じだ。
筆者:You're awesome.(君は素晴らしいね。)
Siri:I am?(本当ですか。)
筆者:Yeah, you are.(本当だよ。)
Siri:That's what I figured.(私もそう思っていました。)
筆者:You have no shame.(図々しいな。)
Siri:Is that so.(そうですか。)
筆者:Yeah, it is. Smartass.(そうだよ。うぬぼれ屋だ。)
Siri:That's what I thought.(私もそう思っていました。)
Cortanaと同様、Siriもあらかじめ作成された返答のデータベースから答えを引き出しているだけだが、会話は成立している。Cortanaにも同じ言葉をかけてみたところ、次のような結果になった。
筆者:You're awesome.(君は素晴らしいね。)
Cortana:Thanks! I don't need to sleep so I have lots of time to practice.(ありがとうございます。私は眠らなくてもいいので、長い時間をかけて練習できます。)
筆者:Very funny.(とても面白いよ。)
Cortana:(「とても面白い」写真や引用文をウェブで検索する)
3つの音声アシスタントの中で群を抜いて真面目なのはGoogle Nowだ。その理由は単純で、Googleは検索アプリを擬人化しない道を選択したからである。Google Nowに対して、君は素晴らしいね、と言っても、新しいウェブ検索を実行するだけだ。
MicrosoftはSiriやGoogle Nowに追い付くだけでなく、独自のスタイルも切り開きたいと考えている。そうした独自性の大半は、CortanaのNotebookと呼ばれる設定メニューに表れている。
このメニューでは、自分が興味のあることの設定や、リマインダーの確認、最も頻繁に訪れる場所の指定、音楽検索履歴の参照などを行う。「Quiet Hours」という項目では、通話やテキストメッセージのやり取りをしない時間帯を設定できる。会議に出席するときや寝るときなどに便利だ。
Quiet Hoursの規則に例外を指定するときは、Inner Circle設定を利用する。この設定項目では、例えば「Amy is my sister(Amyは私の姉)」といった具合に、関係性を規定することもできる。
Cortanaにはニュースフィードのような機能もある。Cortanaがアイドル状態のときでも、下方向にスワイプすると、おすすめの場所やニュース、天気など、Cortanaがユーザーに気に入ってもらえそうだと判断したアイテムが表示される。この情報は、検索履歴やユーザーが設定した関心事に基づいている。
Googleも位置情報カードをプッシュ配信しているが、iOSのSiriはユーザーの音声命令を受け付けるだけで、シンプルな形になっている。
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