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転換点を乗り越えたIR、ソーシャルメディアに取り組め!

米山徹幸(IRウォッチャー・埼玉学園大学教授)2014年02月26日 17時48分
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 このところの大雪で頼りになったのはツイッターの交通情報だった。ツイッターで電車が動いたと知って、はじめて駅に向かった人も多かった。情報拡散にソーシャルメディアの効用は明快だ。

 そんなとき、各社のIRや広報のウェブサイトにツイッターやユーチューブ、フェイスブックなどソーシャルメディアのアイコンを見つけると、うれしい気分になる。自社の情報を広く届けようとする姿勢が目に見えるからだ。

 いま、各社のIR/コーポレート・コミュニケーションのサイトではソーシャルメディアとのリンクが急速な勢いで進行している。

 昨年11月、英IR支援会社インヴェスティスが、世界各地の1,200社を対象に、IRやコーポレート・コミュニケーションのサイトを調べたところ、54%の企業で自社のソーシャルメディア・アカウントにリンクしていることが判明した。半数を上回る。

 この数字は1年前には34%、6カ月前には45%で、この1年で58%のペースで増え続けている。

 これに対して、有力IR誌『IRマガジン』も「IRのソーシャルメディア利用も1つの転換点を乗り越えた」と指摘する。

 調査した1,200社には、FTSE 100(英国)、S&P 100(米国)、CAC 40(フランス)、DAX30(ドイツ)、ASX(オーストラリア)など、世界各地の代表的な株式インデックスに採用された企業が含まれる。

 自社のIR/コーポレート・コミュニケーション・サイトでソーシャルメディア・アカウントとのリンクを見ると、S&P 100に採用されている米国企業のうち88%でほぼ9割だ。CAC40の仏企業も83%で5社に4社。FTSE100の英企業は62%にとどまった。

 では、ビジネス・プロフェッショナル向けSNSのXingが強いドイツはどうか。ソーシャルメディアへのリンクは、DAX30の採用企業のうち77%と高い数字を記録した。

 ドイツでソーシャルメディアと言えば、英国IR協会のベストプラクティス賞のソーシャルメディア部門で2年連続受賞を果たした、化学最大手BASFが思い浮かぶ。ASX(豪)の企業は68%だった。

 各社のサイトからのリンクが最も多いソーシャルメディアはツイッターだ。S&P100(米)で77%、CAC40(仏)が68%、DAX30(独)で60%、FTSE100(英)で51%、ASX(豪)が55%と、どれも利用の数字はトップを占める。

 その理由は言うまでもなく、リアルタイムの情報拡散能力に強いことだ。

 次はユーチューブ。S&P100(米)で69%、CAC40(仏)が48%、DAX(独)で53%、FTSE100(英)は43%、ASX(豪)も36%。決算発表や電話会議などでの利用が増加中だ。

 3番目がSNSで最も人気の高いフェイスブックで、CSRや人材公募などIRや企業コミュニケーションの場面で盛んに利用されているが、そのポジションは劣る。

S&P100(米)で63%、CAC40(仏)も63%、DAX30(独)で50%、FTSE100(英)で33%、ASX(豪)が26%。国によってバラツキが見られる。

 そして、専門性の高い人たちに人気が高いリンクトインが4番目となった。S&P100(米)で61%、CAC40(仏)が50%、DAX30(独)で27%、FTSE100(英)は38%、ASX(豪)で43%だった。

 インヴェスティスの調査は「いま各社がやるべきことは、ツイッター、ユーチューブ、リンクトインでの自社アカントに注力し、それぞれをうまく組み合わせることである」と指摘する。

 つまり、毎日、毎週、欠かさずツイートを重ねなさい!ソーシャルメディアでは継続的な露出をかならず達成しなさい!というのである。

◇ライタープロフィール
米山徹幸(よねやま てつゆき)
IRウォッチャー、埼玉学園大学大学院教授。全米IR協会(NIRI)会員。埼玉大学大学院客員教授。著書に「21世紀の企業情報開示 ~欧米市場におけるIR活動の進展と課題~」(社会評論社)など。

この記事はビデオリサーチインタラクティブのコラムからの転載です。

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