Googleは4月17日、アジア地域の中小企業のウェブ活用事例などを紹介するプレスコンファレンス「HelpingSmall Business Think Big」を、シンガポールオフィスで開催した。同イベントでは、Google アジア太平洋地域担当副社長のKarim Temsamini氏によるキーノートスピーチなどに加えて、グーグルの広告商品を活用する各国の中小企業のブースなども設けられていた。
日本から唯一参加したのは、国内で70店舗、海外で18店舗を展開する豚骨ラーメン店「博多 一風堂」。国内・海外ともに店頭に行列ができるほどの人気店だ。同社では、紙のチラシを配るなどの販促活動を続けてきたが「店舗数が拡大するにつれて全国平均での売上げが5~10%ほど減少していた」(一風堂を展開する力の源カンパニー 社長室の加島輝光氏)という。
そこで、2012年夏から初のウェブ展開としてグーグルのディスプレイ広告と検索連動型広告「Google Adwords」を導入。昼食や夕食の時間帯に合わせてバナー広告を集中的に配信したり、クリック先のページで割引きクーポンを配るなどした。これらの取り組みにより、ウェブ広告を導入する前と比較して、一風堂の公式サイトのPV(ページビュー)は平均して約1.5倍に増加。詳しい数字は明かさなかったが全国店舗の平均の売上げも増加傾向にあるという。
加島氏は「会社の経営理念は“変わらないために変わり続ける”こと。引き続きさまざまなことにチャレンジしていきたい」と語り、リアルとウェブのそれぞれの販促活動を組み合わせることで、昼食や夕食時などピークの時間帯以外にも継続して顧客が来店する状況を作りたいとする。
また一風堂は、駅から少し離れた場所に店を構えることが多いため、今後はスマートフォンを使ったロケーションベースの集客などもありえると話す。現在は国内のみでウェブ広告を展開しているが、効果測定をしつつ、海外での展開についても視野に入れていきたいとした。
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