われわれはずらりと並んだスマートフォンに目を奪われた。Facebookの新規株式公開(IPO)に魅了され、次いで失望した。そしてAppleとサムスンの訴訟の裁定について固唾を飲んで見守った。
しかしこれはすべて2012年の話だ。2013年のことを考えよう。われわれは特許やスマートフォン、IPOに引き続き関心を寄せるのだろうか。答えは「全くその通り」だが、想像しているようにはならないかもしれない。ハイテク業界について書くことの素晴らしい点は、常に前進し続けていることだ。古い会社の骨の上に新しい会社が設立され、新しい顔ぶれが登場する一方で、古い人々は消え去る。その結果、われわれは相変わらず法廷に足を運び、固い木のベンチに座ることになる。
では、2013年には何が起こるだろうか。米CNETではその点について多くの記事を執筆してきた。また2012年の終わりの期間を使って、米CNETの各記者がそれぞれの専門分野について予想している。しかしここでは、2013年に米CNETが取り上げることになるであろう、テクノロジの重要なトレンドについていくつか予想してみよう。
高成長市場に限って言えば、Appleによる市場の支配は必然的であったし、驚異的と言える面もあった。しかしサムスンはついにAppleを抜き、スマートフォンの販売数で首位に立った。それは「iPhone 5」を1四半期通して販売すれば逆転できるものかもしれないが、2013年の市場が向かう先を暗示している。Appleが1つの会社である以上、同程度の資金力があって、「Android」搭載のモバイルプラットフォームをベースとしている数々のライバル企業を永遠に打ち負かすことはできない。
これはAppleに対する皮肉ではない。筆者はこの記事を「MacBook」で書きながら、「iTunes」で音楽を聴いており、デスクの上には「iPhone」があることを認めざるを得ないのだから。むしろ、ついに競争の準備が整ったことを認めているのである。われわれは、iPhoneの支配に挑戦するライバルが現れては消えていくのを目にして来た。HTCはしばらくの間は強力に見えた。しかし総合的に見れば、Androidデバイスの集団(「Windows Phone 8」をベースに開発している企業もそうかもしれない)は、利益の面では問題を抱えているかもしれないが、圧倒的な存在になるだろう。そしてわれわれは2013年末には、今iPhoneについて言っているのと同じことを、「iPad」について言っているだろう。
Googleの会長のEric Schmidt氏はBloombergとの最近のインタビューで、「これはプラットフォームの大きな変化だ。20年前のMicrosoft対Appleの競争の規模に匹敵するほどだ」と語っている。さらに同氏は、「われわれが現在この戦いに勝利を収めつつあることは非常にはっきりしている。中心にある戦略は、取り分を大きくすることだ。われわれは最終的には、オープンシステムのおかげで、完全にはコントロールされず、完全には管理されない、より大きな取り分を得るだろう」と述べている。
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