Mark Zuckerberg氏は世界最大の新興企業を作り上げた。Facebookは、50億ドルを超える売上高と約600億ドルの株式市場価値を持つ巨大企業であることは間違いないが、とても素早く行動する企業でもある。Facebookのエンジニアは、同社キャンパスの各所に貼られた「Move fast and break things(素早く行動し破壊せよ)」というポスターに勇気づけられ、ほぼ絶え間なく製品や機能を送り出している。
Zuckerberg氏も、欲するものがあれば素早く行動する。同氏は、取締役会の承認なしで大きな決断を下せるように同社の仕組みを整えることまでしており、そして、ためらうことなくその通りにしてきた。4月に行われた突然のInstagram買収がその良い例だ。
2013年にはさらなる大規模な買収の可能性がある。例えばYelpやPinterest、あるいはZuckerberg氏が無視できないほどの注目を突如集めるようになった話題の新興企業だ。ただし、これはFacebookが歩んでいる道筋とは違う。同社はむしろ、より規模の小さい企業を引き続き買いあさるだろう。そして、2012年に起きたあらゆる変化、つまり一連の新たな広告製品、「Facebook Gifts」の開始、Instagram買収の完了、そして、収益を上げなければならないという思考を確立させたあの大規模なIPOを考えると、2013年に起こることの多くはある程度予測できるように思える。期待される5つのことを以下に記す。
Facebookにとって、Zuckerberg氏とそのチームが世界に気付いてもらいたいと考えているように、現在はモバイルがすべてである。Facebookにおけるモバイルの売り上げは増加しており、ほとんどがいわゆる「Sponsored Stories」によるものだ。一方で、Facebookがユーザーのあらゆるデータを解釈(そして収益化)しようと努める中で、広告を超える機会があることは確かだ。
第一に、ユーザーの位置情報に基づいてレストランや店舗の特典情報を送ることが挙げられる。2012年春、FacebookはTagtileという新興企業を買収した。Tagtileは、モバイルベースの顧客ロイヤルティ事業を手がけており、顧客が支払いをする際に携帯電話をかざすための端末を地域の店舗に提供している。Facebookは既に、店舗が「Facebook Offers」を通じて特典を提供できるようにしている。これらを全て組み合わせることが、理にかなった次なるステップだ。これによりFacebookは、例えばユーザーが「Like(いいね!)」したことを把握している店舗が近辺にあれば、その特典を知らせることができる。
実際、Facebookは12月半ばに、この方向に大きく踏み出している。同社は「iOS」と「Android」端末向けの「Nearby(付近の情報)」機能に重要な改良を加え、「Like」やチェックイン、友達からの推薦に基づいた地域の人気スポットが同アプリで表示されるようにした。Facebookは「Nearby」に関するブログ投稿で、この機能がまだ発展途上にあることを述べている。特にクーポンや宣伝に乗り出す場合は、全てを便利にすることは思ったより困難だろう。
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