Léo Apotheker氏とは具体的にどのような人物なのだろうか。
多くの米国人投資家やアナリストにとって、Hewlett-Packard(HP)の新しいプレジデント兼最高経営責任者(CEO)のApotheker氏は、比較的知名度の低い人物だ。HPは米国時間10月1日午前、電話会議を開いて同社の新CEOを正式に発表し、多くの人が関心を寄せる今回の人選について、質問を受けつけた。
電話会議は短時間で終了し、ソフトウェアがHPの将来においてこれまでよりはるかに大きな役割を果たすということ以外に、具体的なことはあまり語られなかった。
Apotheker氏は冒頭で、「わたしにとって、(この職を)引き受けるという決定は容易なものだった。テクノロジ分野で、HPほど市場での機会に恵まれた企業はほかにないと思う。わたしはHPのテクノロジと社員を非常に高く評価している」と述べた。
HP社外の人間は今回の人選について、そこまでの確信を抱いていないのかもしれない。HPの株価は1日早朝の取引で再び値を下げ、約3%安の40.87ドルとなった。
Apotheker氏はシリコンバレーの外側の世界から採用され、売上高では世界最大のテクノロジ企業であるHPを率いることになった。直近ではドイツのソフトウェア大手SAPのCEOを務めていたが、わずか7カ月の在任期間の後、2月に同社を去った。同氏は11月1日より、正式にHPの一員となる予定だ。
HPのCEO職にはMark Hurd氏が就いていたが、同氏は8月、取締役会による調査の結果を受けて突然辞任した。その調査では、Hurd氏がHPの行動規範に違反していたと断定されている。長らくハードウェアメーカーとしてよく知られていたHPが、ソフトウェア分野のベテラン幹部を採用したのに対し、Hurd氏が入社したソフトウェア企業Oracleは、Sun Microsystems買収によってハードウェア分野への参入を進めている。この対象的な動きは興味深い。
報道によると、HP社内の候補者も数人が最終選考まで残り、その中には、印刷部門担当エグゼクティブバイスプレジデントのVyomesh Joshi氏、法人向け事業部門担当エグゼクティブバイスプレジデントのAnn Livermore氏、パーソナルコンピュータ事業部門担当エグゼクティブバイスプレジデントのTodd Bradley氏が含まれていたという。Apotheker氏は、CEO職を引き受けた後で最初に行ったのは各幹部社員への連絡だったと述べた。それらの幹部社員を今後、どのように引き留めるつもりかという質問には答えなかった。
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