Hewlett-Packard(HP)は米国時間9月7日朝、同社の元最高経営責任者(CEO)であるMark Hurd氏を提訴した。Oracleは6日、Hurd氏が同社プレジデントに就任することを発表していた。
HPは、サンタクララ郡の裁判所に提出した訴状で、同氏を契約違反、および企業秘密の不正使用の恐れがあるとして訴えている。
HPは7日朝の声明で、「Mark Hurd氏は、HPの企業秘密と機密情報を保護することを目的とした契約に同意し署名している。HPはこの契約を履行するつもりである」と述べた。
訴状によると、HPは、Hurd氏のOracleへの入社は、同社に対する脅威であり、同氏がHP在職中に、3つの異なる機会において署名した機密保持契約に違反していると考えているという。
Hurd氏は6日、HPの競合企業の1つであるOracleの共同プレジデントとして採用された。
「Hurd氏の在職中、およびHPの取締役会会長、CEO、プレジデントとしての職を辞任した後に、HPの企業秘密と機密情報を保護するという同氏の契約書と引き換えに、多額の現金、株式、ストックオプションが支払われたにもかかわらず、Hurd氏はHPの最も重要な企業秘密と機密情報を危険にさらしたとHPは知らされており、考えるため、ここに主張する」と、訴状には記されている。
訴状によると、Hurd氏はOracleで勤務する場合、「HPの企業秘密と機密情報をやむを得ず使用したり他者に開示したりすることなく、Oracleで責務を遂行することはできない状況になる」という。
HPは、差し止めによる救済とともに、Hurd氏がOracle入社に関する書面による通知を提出することを求めている。
Hurd氏は2010年8月、HPのマーケティング業務を契約で請け負っていた女性との関係に関連して、同氏がHPの業務遂行規定に違反していたという同社取締役会の結論を受け、突然辞任した。
HPによると、Hurd氏が署名した機密保持契約には、HPを退社した後に、同氏はHPの競合企業にいかなるサービスも提供しないと記されているという。また契約には、同社退社後にHPの顧客、従業員、またはサプライヤーを勧誘しないとも記されている。
訴状によると、HP退社後1年以内に競合企業に入社した場合、Hurd氏は、入社前にHPに書面による通知を提出することに同意していたという。同氏はOracle入社時に、それを履行しなかったとHPは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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