Google App Engine公開で起こる変化とは?

2008年4月14日 12時00分

 GoogleがGoogle App Engineのプレビュー版をリリースしました。これはGoogleが提供するアプリケーションと同じシステム上で、開発者が自由にウェブアプリケーションを構築できるプラットフォームです。開発者たちは、Googleのサーバを利用してソフトウェアを配布できるため、プログラムが当初想定していた以上の規模に成長した場合でも自動的にスケールできるそうです。Amazonも以前から、「EC2」「S3」「SimpleDB」という似たような一連のサービス群を提供しています。このような巨大なリソースを持つ企業が自社のプラットフォームを広く開放するのは、どのような狙いからでしょうか。また、このような動きが活発化することで、ウェブアプリケーション市場はどのように変化していくのでしょうか。パネリストの皆さんの意見を聞かせてください。


  • 奥木博一
    奥木博一さん (パーク24株式会社 業務推進本部 技術開発部 マネージャー)
    一定量のトラフィックをすでに獲得しているメガサイトは、そのトラフィックを死守したい。しかし、トラフィックの質・量を維持向上するためには、良い新規サービスを継続的にリリースしてゆく必要がある。ウェブサービスは、守るだけで攻めがないとすぐに他社において行かれる厳しい世界である。

    そのため、プラットフォームを解放し、新規サービスの開発を世界中の技術者の力を借りるというスキームは、自社の開発リソースをレバレッジさせる良い手段である。今後もこのような流れは加速するであろう。

    ただし、多数の技術者の心を射止めるられるかどうかは、解放されたプラットフォームでの開発のやりやすさ、洗練性、将来性などが大きく影響する。プラットフォームのインタフェース設計は、その上でのアプリ開発よりも数段重要なものとなろう。

    ウェブサービス運営者サイドからも優れた専用アプリを開発してくれる技術者に対しては特別待遇を行うような動きもあるだろう。技術者としては、各ウェブサービスの持つプラットフォームを把握しつつ、自分の得意な開発分野を広げてゆくという時代が来るのではないだろうか。
    2008-04-15 10:43:25

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