ラスベガス発--Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、オンライン広告は「次なる超巨大ビジネス」だと述べたが、同時にそれはゼロサムゲームであり、Microsoftが現在よりも大きいシェアを獲得する必要があることも認めた。
「われわれが現在いる場所は本来われわれが求めていた場所ではないかもしれないし、もっと早く着手できたかもしれないが、われわれは本気で取り組んでいる。今後の道のりは長いが、Yahoo(の買収)がそれを加速してくれる手段になりそうだ」(Ballmer氏)
ベンチャーキャピタリストのGuy Kawasaki氏からYahooへの買収提案は現在どのような状況なのかと尋ねられ、Ballmer氏は「われわれは提案を申し入れた」と述べ、それから肩をすくめて間を取った。「われわれは提案を申し入れた。今度はYahooがそれに対応する番だ」
Ballmer氏は、MicrosoftはGoogleを追いかけているが、ちょうど絵本の「ちびっこきかんしゃだいじょうぶ(原題:The Little Engine that Could)」に出てくる機関車のように「きっとできる(I think I can)」とがんばっているところだと述べた。
「われわれは必死に努力して、自分たちが世界の検索と広告の分野できわめて本格的なプレーヤーになろうと本気で取り組み、そのためにうそ偽りない願望や執念を持っていることを証明したと思う。インターネット広告は大きなビジネスであり、今後は超巨大ビジネスになるだろう。これは間違いない。検索はある意味で広告分野のキラーアプリである」(Ballmer氏)
Sergey Brin氏とLarry Page氏の写真が印刷されたダーツ盤を持っているかと尋ねられてBallmer氏は、ダーツはあまり得意ではないと答えた。しかし、Googleを確実に視界にとらえていると述べた。
「われわれはオンライン検索とオンライン広告の分野で堅固な地位を築かなければならない。ある意味でこれはゼロサムゲームだ。1日の検索件数は決まっており、わたしはより多くの検索件数を獲得したいのだ」(Ballmer氏)
「これがわたしにとってMicrosoftでの最後の花道になるかもしれないが、われわれは目標を達成しようとしている」とBallmer氏は述べた。Kawasaki氏はBallmer氏に対して手厳しい姿勢を見せ、頼むからいすを投げないでくれと言いながら手始めにYahooについて尋ねた(Microsoftのある元幹部は宣誓供述書の中で、Googleに移籍する計画をBallmer氏に話したところBallmer氏がいすを投げつけたと述べている。Ballmer氏はそんなことはしていないと否定している)。
「わたしの前でも変な踊りをしないで欲しい」とKawasaki氏は言い、Ballmer氏が「ディベロッパーズ」という単語を連呼した悪名高いスピーチに言及した。
Kawasaki氏はBallmer氏にAppleはMicrosoftがいじめる小さなチワワ犬のようなものかと尋ねた。Ballmer氏はその挑発には乗らなかった。
「Appleはかなりよくやっている」とBallmer氏は言った。「わたしはAppleから何物も取り上げようとしていない。しかし最終的にはわれわれがより大きな地歩を築いているのだ」(Ballmer氏)
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