絶好調ニコニコ動画、その魅力とビジネス価値は?

2007年10月15日 15時48分

 ニコニコ動画の勢いが止まりません。サービス開始から約10カ月で、登録会員数は342万人、1日の平均アクセス数は約5500万PV、ユニーク訪問者数は120万人にのぼり、ネットレイティングスの調査によれば、平均利用時間はYouTubeの3倍とのことです。ここまで人気を集めるニコニコ動画の魅力はどこにあるのでしょうか。また運営会社のドワンゴは11日に開いた会見で、「2008年9月期には単月黒字化する」と明言していますが、ビジネス面でも成功を手にすることができるでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuya
    クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuyaさん (コンサルタント、経営アドバイザー)
    ニコニコ動画の魅力は「ユルさ」にあると思っています。たとえばそれは、

    ・ビジネスっぽくない
    ・サービスとしてちゃんとしようとしていない
    ・お客さんを囲い込もうとしていない

    といった要素だと思っています…と分析していったら長くなったので、詳細はBlog( (リンク ») )の方に書いておきます(やや反則気味ですが)。

    ユルさなんて書くと「なんだ彼らはふざけているのか」と言われそうですし、実際そう批判・揶揄する向きもあるかとは思います。ただ考えてみれば、そもそもお客さんの顔すら見えない段階からビジネスモデルがどうの、サービス要件がどうの、と定石をマジメに考えすぎるのは、ひょっとしたら実は地に足着いていないんじゃないか、とも思います。

    そしてこれだけ技術も制度もサービスも揺れている時代、彼らのこうしたサービスの作り方はとても柔軟性があるし、それゆえに環境変化への対応力もあるのだろうと思います。事実、ここまでYouTubeからの遮断や回線コスト増など、様々な難関を乗り越えてきています。その力量はそれこそビジネス運営として大したものです。

    とはいえ先行するYouTube自体も様々な苦労の末にGoogleに買収されるというExitを選んだように、この先どうなるかは分かりません。また現状の日本は、特に権利周りで彼らのような動き方をひとまず封じる方向にあるように思います。そのあたりを彼らがどうブレイクスルーするのか(あるいはいなしたり諦めたりするのか)、しばらく注目したいと思っています。
    2007-10-13 08:15:32

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