ニワンゴの「ニコニコ動画」が10月10日午後6時に大幅バージョンアップし、「ニコニコ動画(RC2)」となる。ニコニコ動画上にユーザーが生活する「ニコンドライフ構想」を掲げる。
ニコンドライフ構想とは、ニコニコ動画をユーザーがネット上で生活する場にしようというもの。人が集まって楽しむという生活の基本的な部分をネットで実現することで、「ネット上で第二の人生を送る」(ニワンゴ取締役管理人の西村博之氏)というものだ。
ニコニコ動画(RC2)へのバージョンアップに伴う大きな変更点は大きく5つ。1つめは、動画投稿者のみが書き込むことができ、視聴者からのコメントが大量に寄せられた場合でも消えずに表示される「投稿者専用コメント」機能を設けたことだ。視聴者向けの注意書きなどが書ける。「字幕inのぱくりみたいなものです」(西村氏)
2つめはニコニコ動画専用のスクリプト「ニコスクリプト」を開発し、投稿した動画上でさまざまな機能をつけられるようにしたことだ。動画投稿者が「@窓」と書き込んだ場所で動画の一部分だけが表示される「窓」機能、動画上で視聴者にアンケートを取り、結果が集計できる「投票」機能、ほかの動画に自動的に移動する「動画ジャンプ」機能などがある。
これらの機能がついた動画を閲覧できるのは、投稿者と有料会員のみとなっている。
3つめは、動画投稿者や視聴者が特定のコメントを非表示にする機能を備えた点だ。視聴者は任意のキーワードが入ったコメントや、特定のユーザーからの書き込みを非表示にできる。また、投稿者は特定のキーワードが入ったコメントを書かれた場合、そのキーワードを自動的に違う言葉に変換したり、コメントを削除したりできる。
9日夜にニコニコ動画上でテストが行われた「ニコニコ割り込み(ニコ割)」という機能も発表された。これはニコニコ動画で動画を視聴しているすべてのユーザーに対して、同じ動画を見せるというものだ。発表会で示されたデモでは、すべての動画の再生が止まり、動画上部にテロップが流れたうえ、「緊急事態発生。戀塚くん(※編集部注:ニコニコ動画の開発者)は至急作業に戻って下さい」といったような音声が流れていた。
動画を見たい視聴者にとっては自分の視聴を中断されることになるが、西村氏は「ニコ割はテレビのような機能。微妙だけど面白いかも、と思ってやってみた。昨日のテスト放送の反応を見ると好評だったので、受け入れられたかもと期待している」とした。
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