「ラブライブ!」の合同ライブ「ユニット甲子園」で見た“新たな可能性や夢も広がるステージ” - (page 4)

 そして7回裏となり、まず「浦の星女学院」がアナウンスされたのち、「函館聖泉女子高等学院」もコールされると場内は察したのか、そのあとの「Saint Aqours Snow」のアナウンスがかき消されるぐらい、叫び声に近いぐらいの声がわき上がる。7回裏に披露されたのは、AqoursとSaint Snowの合同ユニットであるSaint Aqours Snowによる「Awaken the power」。アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」2期第9話の挿入歌であり、Saint Aqours Snowとしてのライブ披露は、2018年11月に開催されたAqours4thライブ以来約5年半ぶり。アニメMVと同様に、降幡さんと佐藤さんが歌い出す流れからAqoursとSaint Snowのキャストが登場。壮観な光景でありつつ、パワフルな歌声に呼応するような場内に響き渡るコールで、熱気も最高潮と感じられるものに。

「Awaken the power」(DAY2)
「Awaken the power」(DAY2)

 実況ブースでも興奮冷めやらぬ感じで藤井アナも矢野さんもトークを進めつつ、次のイニングへ。8回表は、CatChu!。「影遊び」で意味ありげな表情を浮かべながらまっすぐ歌いつつ、「オルタネイト」は炎が吹き出すなかで、Day.1以上と思えるぐらいに髪を振り乱すぐらい、気持ちを強く入れて熱唱していた。

 8回裏は、Guilty Kiss。スタンドマイクを手にし、ポーズと口上を決めて歌い出したのは「Shooting Star Warrior」。本格派のハードロックソングで、熱気もさらに高まるなか、魅惑されてしまうようなステージに。さらに「コワレヤスキ」では、3Dモデルのメンバーの姿を背景に歌うなかで、ロックサウンドでも伸びやかに響くボーカルと、間奏の煽りやロングトーンで熱くなれるものだった。

「Shooting Star Warrior」(DAY2)
「Shooting Star Warrior」(DAY2)
「コワレヤスキ」(DAY2)
「コワレヤスキ」(DAY2)

 終盤に差し掛かった9回表は、DOLLCHESTRAが登場。まずは「Tragic Drops」では、リリックビデオが流れるなかで、アップテンポながら切なさが漂う楽曲を披露。続いた「KNOT」は、DOLLCHESTRA楽曲でも熱く盛り上がれるもので、息の合ったダンスで歌うなか、佐々木さんの決めゼリフのような「行くよ」、野中さんによる煽りや渾身の「Kアリーナー!」という叫びがこだまし、場内の熱狂を引き出していた。

「Tragic Drops」(DAY2)
「Tragic Drops」(DAY2)
「KNOT」(DAY2)
「KNOT」(DAY2)

 ユニットパートの最後となる9回裏は、QU4RTZ。Day.2では相良さん、指出さん、田中さんの3人によるパフォーマンスとなり、ステージにはQU4RTZ特有のスタンドマイクとブランコも設置。まずは「Swinging!」ではブランコに腰掛けて歌う一幕もありつつ、不在の鬼頭さんのボーカルも流してハーモニーを響かせる。そして「Sing & Smile!!」では、3Dモデルのメンバーが歌う姿を背景に、メンバーカラーに光るスタンドマイクを前にして、心地よさを感じさせる歌声で歌っていた。

「Swinging!」(DAY2)
「Swinging!」(DAY2)

 アンコールの“延長戦”を求める声があがるなかで、実況ブースにマイクが移り、Day.2でも延長戦決定が告知。そして、新たなスペシャルユニットによるステージが展開された。

 10回表はスペシャルスマイルユニットが、ニジガク楽曲の「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」(伊波さん、村上さん、法元さん、伊達さん、楡井さん)を披露。TVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」2期オープニング主題歌を、オリジナルメンバーの村上さんと法元さんに加え、3グループそれぞれのセンターキャストがそろい踏みで歌うという豪華なステージに。暖色系のブレードで場内が染まるなか、軽快に歌ってさらに盛り上げていった。

「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」(DAY2)
「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」(DAY2)

 10回裏は、スペシャルミステリアスユニットによるLiella!楽曲「ノンフィクション!!」(逢田さん、田中さん、ペイトンさん、結木さん、佐々木さん)に。すみれのセンター曲であり、ペイトンさんがすみれの決めセリフである「ギャラクシー!」をポーズとともに決める。一方で加わっている4人は他のグループのキャストであるため、“見たことがあるけど見たことのない”ステージが展開。大人びた雰囲気の楽曲を歌うなかでは、注目度合いの高い振り付けであるチャールストンステップを佐々木さんが華麗に決めて歓声があがる一幕も。新たな一面も多分に見えるようなショータイムになっていた。

「ノンフィクション!!」(DAY2)
「ノンフィクション!!」(DAY2)

 11回表は、スペシャルクールユニットによるAqours楽曲の「Deep Resonance」(小林さん、田野さん、久保田さん、大熊さん、野中さん)。センターである善子……“堕天使ヨハネ”がしっくりくるようなダークファンタージがイメージされる楽曲となっており、文字通りのクールなメンバーが集結して熱唱。間奏では、小林さんが腕を振るとスクリーンに魔法陣が描かれるといった映像演出もありつつ、けん引するように小林さんがセンターに立って歌声を響かせ、それに呼応するかのように歌声にも会場の熱もさらに高まっていくようなステージだった。

「Deep Resonance」(DAY2)
「Deep Resonance」(DAY2)

 クライマックスとなった11回裏は、スペシャルキューティユニットによる蓮ノ空楽曲の「夏めきペイン」(佐藤さん、相良さん、鈴原さん、吉武さん、月音さん)。サマーチューンと言えるような曲調に、爽快感や清涼感もあるなかでメンバーのキュートさを存分に発揮しながらパフォーマンスを行っていた。

「夏めきペイン」(DAY2)
「夏めきペイン」(DAY2)

 実況ブースでの感想や、ステージでのAi ScReamによる挨拶を経て、キャスト陣が登場。各校代表キャストによる挨拶では、小宮さんからラブライブ!シリーズの可能性が広がったことをはじめ、内田さんからは英語での挨拶を行ったり、結木さんからは声出し可能なライブでの喜びなどが語られていた。

 ラストは「LIVE with a smile!」を全員で斉唱。大団円という雰囲気で歌いきり、全員が手を繋いでCYaRon!による挨拶と、最後まで残ったAi ScReamの挨拶でサイレンが高らかに鳴り響く。実況ブースからも挨拶を行い、3人にも大きな歓声と拍手が送られるなかで、2日間の公演を締めくくった。

 高校野球に見立てた凝った演出もさることながら、シリーズの歴史を彩ったユニットにフィーチャーしたライブというのも、新たな魅力の発見や再認識ができるもの。何より合同ライブとしてライバルユニットも含めて一同に介したこともさることながら、ラブライブ!シリーズのライブイベントにおいて、作品やグループ、ユニットの枠を超えたステージは、かつてニジガクがグループ内でソロ曲の持ち歌をシャッフルした「校内シャッフルフェスティバル」はあるものの、合同ライブでもまずないといった状態だった。そんななかで、直近で「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦」では実現しつつも、ラブライブ!シリーズの枠内としてのユニット甲子園で行われたことは、どこか感慨深いところもあった。何より、会場での盛り上がりや熱気を感じていると、今後の新たな可能性や夢も広がるようなライブと思えた次第だ。

会場の様子
会場の様子

 また余談ではあるが、筆者個人としても印象的な場面はいろいろとあった。まずAqoursお気に入りのメンバーが国木田花丸であることを踏まえると、この公演では高槻さんが不在というなかでも、参加ユニットであるAZALEAのステージでは、花丸のイメージカラーであるイエローのブレードがかなり多く振られている光景に感激したことや、AZALEA楽曲でのお気に入りは「Amazing Travel DNA」で、いつか3人そろって有観客ライブで歌われる日が来ることを願ってやまないということがまずある。また、Liella!お気に入りのメンバーが桜小路きな子であることを踏まえると、参加ユニットの5yncri5e!ではどこか背伸びした、“先にあるきな子感”と言えるようなパフォーマンスを鈴原さんが見せつつ、的確にウインクも決めていたのも目を引いたことはもとより、鈴原さんの本領が発揮されたと思えるのは「夏めきペイン」で、1番のソロパートにおいては、まず両方のほほに人差し指を当てて、それをアピールするところから始まり、手でハートマークを作る、胸元で両方の人差し指をあてていじらしい表情をする、口元に左手を当てつつ溜めに溜めて投げキッスをする、さらに手でハートマークを作ってウインクするという、“約15秒のかわいい詰め合わせセット”がインパクトの大きいものだったとか、ステージで移動するときに振りがないときは客席に向かって少しの時間でも“ファンサ”をしていたのが目を引いていたというのもあった。さらに、蓮ノ空のお気に入りメンバーが日野下花帆で、ユニットがスリーズブーケということを踏まえても、花帆と梢そのものと感じられる表現力の高さが「Holiday∞Holiday」をはじめとして随所に感じられたこととか、筆者が利用しているサブスク音楽配信サービスで、2023年で一番聴いていたぐらいのお気に入り楽曲が「Mix shake!!」なので、聴くことができて良かったとともに、やはり盛り上がる曲だと感じられたこととか、「Reflection in the mirror」では、ライブ披露時に映像は流れなかったが、「103期7月度Fes×LIVE」での“光の壁”の演出は秀逸ということは付記しておきたいというのもあるが、蓮ノ空のステージはハンドマイクが基本というなかで、「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」に参加した楡井さんがヘッドセットマイクでパフォーマンスした姿が新鮮だったことに加え、落ちサビのところでは5人の中心に立って歌う姿に頼もしさも感じられたこととか、両日とも終演の降壇時に楡井さんはうさ耳のポーズを決めていた……というところがまずある。

「GALAXY HidE and SeeK」(DAY2)
「GALAXY HidE and SeeK」(DAY2)
「Dancing Raspberry」(DAY2)
「Dancing Raspberry」(DAY2)
「Mix shake!!」(DAY1)
「Mix shake!!」(DAY1)

 また、ニジガクのお気に入りメンバーがエマ・ヴェルデであることを踏まえて触れておきたいところもいろいろとあり、DAY1のスペシャルファンシーユニットのひとりとして登場した指出さんの衣装が、「Future Parade」の衣装だったところが目を引いたうえ、エマとしての歌声と「待ってて愛のうた」との相性の良さを感じたこととか、DAY2のQU4RTZ入場時のカメラアピールで、眠るような“すやぴ”ポーズで彼方の存在を示したり、さりげなく4本指を立てて4人ユニットであることも示したり、DAY2で9回裏というユニットパートのトリを務めたというのも感慨深ければ、「Swinging!」の冒頭で登場するときに、髪をふわっとなびくようなきれいなターンも見どころであったり、「Sing & Smile!!」においてスクリーンに映し出された3Dモデルで歌い踊る初期衣装のエマの姿、特に“happy smile”な表情も含めてかわいいと感じたこととか、指出さんのソロパートのなかで“大丈夫”のフレーズを口にしたときの“大丈夫だと思える感”がものすごく高いといったことか、Day.1でもDay.2でもQU4RTZのステージは4色のブレードで彩られた光景にも感激したことなどもある。

「Sing & Smile!!」(DAY2)
「Sing & Smile!!」(DAY2)

 特に印象的だったのは、Day.1における2人でのQU4RTZステージ。前述のようにQU4RTZは4人でのハーモニーを特徴としたユニット。にもかかわらず2人でのステージは野球でいうところの戦力半減にも思えたが、実際には2人の声が響き合ってこそ作り上げられるQU4RTZらしさがある世界と、それを感じられるようなステージだった。とかく、指出さんがエマとして歌うときに高く澄んだ癒やしの歌声と、田中さんが璃奈として歌うときに高く耳に残るようなキュートな歌声という、“高音特化”と思えるようなハーモニーがすごくきれいで、それでもキンキンとしたものではなく、心地よさと歌詞が素直に心に入ってくると感じさせるもの。特にポップな曲調の「PASTEL」は顕著だったようにも思う。「Beautiful Moonlight」も、オシャレな曲調のなかで新たな一面を表現したものと思えるものだった。

 もちろん、QU4RTZのユニットライブ&ファンミーティングユニットライブを見ていたこともあるため、相良さんがかすみとして歌うときのあふれ出るかわいらしい歌声に、鬼頭さんが彼方として歌うときの幻想的でやわらかい歌声が加わった、4人によるハーモニーの重なりの心地よさや声の厚みみたいなものが格別で、Day.2では3人でその片鱗を伝えつつも、こうした場だからこそ4人でのQU4RTZを見て、そして聴いてほしかった感はある。一方で、単に2人だから新鮮という感想にとどまらない、2人の歌声が響き合ってこそ彩られる楽曲の世界や新たな一面、可能性も感じられるパフォーマンスでもあり、4人のハーモニーも聴きたいと引きつけるだけのステージであったのは間違いないと思えた次第だ。

「PASTEL」(DAY1)
「PASTEL」(DAY1)

 なお本公演は、有料アーカイブ配信を期間限定で実施。アーカイブ期間について、Day.1は3月16日23時59分まで(販売は3月16日19時30分まで)、Day.2は当初告知されていた期間とは異なり、3月18日23時59分まで(販売は3月18日19時30分まで)。料金は1公演視聴券が各6000円(税込)、グッズ付き視聴券が各9000円(税込)。詳細は、ユニット甲子園特設サイト内「有料生配信」の項目に記載されている。あわせて、「LoveLive! Series Presents ユニット甲子園 2024 Blu-ray Memorial BOX」が、11月20日に発売予定となっている。

「LoveLive! Series Presents ユニット甲子園 2024」特設サイト
「ラブライブ!」シリーズポータルサイト

(C)2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
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(C)2022 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!
(C)プロジェクトラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

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