本編はここで一区切りとなり、幕間映像ではまだまだメンバーたちが歌いたい気持ちを表し、歌いたい曲を相談しつつ、メンバーが先導する形でLiella!コールを促してアンコールへと移っていった。
Day1では、メイが11人で歌う「常夏☆サンシャイン」を提案すると場内は大歓声。アンコールに突入すると、「常夏☆サンシャイン」の披露に。TVアニメのなかでは、恋がLiella!に加入する前の4人(かのん、可可、千砂都、すみれ)の楽曲となっており、まず伊達さん、Liyuuさん、岬さん、ペイトンさんの4人で歌い始め、そこから7人が加わり11人でにぎやかに彩るステージに。途中からはトロッコに乗り込んでさまざま場所から盛り上げていく。さらにトロッコに乗ったまま「Day1」も披露。ライブの盛り上げ曲としておなじみとなったこの楽曲を11人で歌っていた。
Day2では、夏美が妹の冬毬に対して、そして観客にもアピール曲ということで「ビタミンSUMMER!」に触れられ、アンコールではまず「ビタミンSUMMER!」を披露。夏美のセンター曲ということで絵森さんが中心となり11人バージョンとして歌うなかで、会場が一体となったクラップやコールで盛り上げていく。さらに、先を目指していくことを示す「TO BE CONTINUED」を高らかに歌っていた。
ステージに集まって、ひとりずつ挨拶をするなかでは、ツアー最初の公演ということもあってか、喜びや感謝のメッセージを送るなかで、笑いあり涙もありといったなかで、特にソロ曲について自身だけではなく他のメンバーについて触れるような一幕もあった。
とかく3期生の2人は思いも強かったようで、結那さんはDay1でのMCのなかで、ゲスト出演だった3rdツアーのときは、マルガレーテがLiella!のライバルという立ち位置だったことから、Liella!に勝ちたいという思いを持ってステージに立っていたことに触れ、今回はみんなと一緒に楽しみたいという気持ちでいたこと、そして音楽で一緒になって手を振るような時間が本当に楽しかったと、喜びの言葉を語っていた。ライブでは終始ムードメーカーさながらの明るい振る舞いをしていた結那さんではあったが、Day2における青山さんの挨拶のなかで、3期生として入って、グループは初めてかつユニット活動もいきなり始めることになって戸惑っていた状況や頑張りに触れると、目を潤ませる一幕もあった。
坂倉さんは、初めてのステージとなったDay1の挨拶で、合格の通知やレッスンが始まってからあっという間だったことに触れつつ、まだ冬毬としてはTVアニメに登場していないことや、自身としてもLiella!を応援していた立場だったことから、その凄さを感じていたこともあり、応援してもらえるかどうか、そしてLiella!の一員になれているか不安を感じていたと振り返る。間違えたりうまくいかなかったこともあったとしたが、ファンの笑顔と温かい声援で安心したことともに、最高に楽しかったと感謝の言葉を送っていた。また、坂倉さんはキャスト10人のほうを向いて、支えてきてくれたことに頭を下げてお礼をし、涙をこぼすと隣にいた絵森さんは優しく抱き寄せ、さらにもらい泣き状態となったキャスト陣が坂倉さんに駆け寄る光景も見られた。一方、Day2では初ステージを踏んだこともあってか、ファンの温かさを感じながら、すごく安心した気持ちでステージに立てたことに触れつつ、自身としてラブライブ!のキャストになってステージに立つことが夢だったなかで、その夢がかなったことに感謝の言葉を語っていた。
そして最後の楽曲で歌われたのは「UNIVERSE!!」。さまざまな場所から歌声を届け、そして会場中が一体となって“Wow wow…”と高らかに声を挙げてライブを締めくくった。
11人がフォーメーションダンスを駆使して歌い踊る光景は素直に壮観といえるもので、パフォーマンス力の高さをうかがえるもの。と同時に、結成時の5人から倍以上のメンバーとキャストとなったことにもどこか感慨深さも感じさせるものとなっていた。初披露となったユニットでのステージや、個としての見せ場となったソロ曲も盛り込まれ、ほかにもストーリー性も感じられる曲の流れ、おなじみの楽曲でも11人であったり歌い分けのパートが違うことで、新たな色、違った色を感じさせるもので、見応えも聴き応えもあるライブとなっていた。
幕間映像でもフィーチャーされるような存在だった3期生2人の躍動した姿も印象的。3rdライブツアーでも見せていた結那さんのパフォーマンス力とトークで垣間見えた明るい性格は、Liella!とKALEIDOSCOREとしても発揮され、そしてLiella!の一員になれた喜びを存分に感じられるものに。坂倉さんはMCこそ初々しさを感じさせるものだったが、「私のSymphony ~2023Ver.~」の歌い出しをきっちりと決めるなど、ステージでは堂々と、そして笑顔でパフォーマンスをしていたことが目を引くものとなっていた。そしてこの先の成長が楽しみと思えるのと同時に、さらなる飛躍に向けて踏み出す、11人となったLiella!の第一歩と思える公演となっていた。
また余談ではあるが、筆者のお気に入りのメンバーが桜小路きな子であることを踏まえて印象的だったところがある。最初の幕間映像で、2期生と3期生の集合写真でにこやかにしている姿や、“ぐるぐる目”と表現するようなレッスンに戸惑うところ、後半のマルガレーテに迫られ怖がるところ、かのんが5人で歌おうとするところできな子たちも加えてとお願いするところなど、ころころと変わる表情のきな子がかわいいとか、「Jump Into the New World」のジャケットでは、メンバーのなかから3人が帽子をかぶっており、そのなかできな子がベレー帽をかぶっていてお似合いと感じているなかで、それを再現したかのような衣装と帽子もかぶって登場した鈴原さんにも同じ印象を持ったこととか、「キラーキューン☆」で、歌詞にのせて自らツインテールの髪を手にするところや、センターステージの真ん中に立って、歌詞にあわせて浮かれているような表情を見せるところなどがかわいいのインパクトが大きいというのもあるのだが、特に印象に残るところといえば、きな子初めてのソロ曲「ビギナーズRock!!」の披露だろう。
これは2ndアルバム「Second Sparkle」に収録されているもの。同アルバムは1期生と2期生9人のソロ曲が収録されており、2期生にとっては初めてのソロ曲となっている。そして前述のように、2期生がソロ曲をライブで披露するのは、この千葉公演が初めて。4人のなかでもDay1で披露したのは鈴原さんのみで、1番手を担う形となった。きな子のイメージカラーであるメイズイエローをイメージするような、黄色を基調としたチェック柄の衣装に、同じ柄の大きめなベレー帽をかぶり、さらにカバンを背負って登場するという、きな子らしさが詰まった姿でパフォーマンスを行った。
もともときな子は北海道からひとり東京に出てきて初めての大都会で不安を抱えつつ、スクールアイドルに出会い、運動も勉強も苦手というなかでも自分を変えようと頑張っているという背景がある。この曲は、そんなきな子のことを示しているかのような、知らないことがあっても前向きに思い切ってやってみようという気持ちが感じされるような楽曲。ステージでは、時折TVアニメでのきな子のカットが映し出されるなかで、鈴原さんが歌詞にあわせて振り付けをしつつ、どこか好奇心旺盛と感じさせる楽しそうな表情を浮かべながら元気よく歌う。特に“ロック”らしく、随所にエアギターを披露するところが目を引いたり、終盤は胸を張って拳を前に突き出すようなかっこいい場面もあるなかで、きな子の明るく前向きが姿を感じさせるようなステージとなっていた。
一方、終盤の挨拶で、鈴原さん自身は「ビギナーズRock!!」のステージがうまくいかなかったこと、そして涙ながらに悔しい気持ちをあらわにする一幕もあった。そこには、11人で初めてのライブだからこそ最高のものにしたいという気持ちや、自身としてもラブライブ!が大好きだからこそ、ライブが特別なものと考えていることも明かした。大きなミスやハプニングを感じさせないステージだったため、外側からはうかがい知ることのできない課題となるものを残す形になったかもしれないが、そういう状況でも気持ちを切らさず最後まで明るい表情で歌い続けたこと、素直すぎるぐらいに悔しい気持ちをあらわにするところも、どこか初めてきな子が大舞台のソロを任されたステージに見える……というのは妄想が過ぎるところもあるのだが、鈴原さんが持つ人一倍と言えるライブにかける気持ちと思いの強さ、そしてどこかひとつ奥にある自分を変えようと頑張るきな子の姿を感じたところでもあり、それと同時に、この先より成長した姿と最高のパフォーマンスを見られる楽しみがあると思えた次第だ。
なお4thライブツアーについて、愛知公演<CatChu! edition>は開催済みとなっているが、アーカイブ配信を期間限定で実施(※Day1は9月2日23時59分まで、Day2は9月3日23時59分まで)。また9月9日と10日には、武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナにて東京公演<5yncri5e! edition>を開催予定。有料生配信として当日の中継やアーカイブが視聴が可能であるほか、各公演終演後に配信限定パートも実施予定。またDay2(9月10日)では、映画館でのライブビューイングも行う。詳細は特設サイトに記載されている。
■ステージフォト
「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」特設サイト
「ラブライブ!スーパースター!!」公式サイト
(C)2022 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!
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