アップルのAR/VRヘッドセットのうわさまとめ--発売時期、M1チップとの関連性など - (page 5)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年06月03日 07時30分

「AirPods Max」同様、VRヘッドセットも強気の価格設定か

 AppleのVRヘッドセットに関するGurman記者の記事を読むかぎり、ハードウェアの価格は高額になりそうだ。Appleの製品であることを考えると、それは当然だ。Apple関連情報のリーカーであるJon Prosser氏は2020年、「Apple Glass」の最低価格は499ドル(約6万5000円)からで、度付きレンズなどは別売りになると述べた。Appleの新製品であることを考えると、この価格は信じがたい。確かに、初代のiPadの価格は500ドル(日本版は4万8800円)からとなっていた。Apple Watchもほぼ同じだった。しかし、Oculus Questを別にすれば、AR/VRハードウェアはもっと複雑である。企業向けのHoloLensとMagic Leapは何千ドルもする。現行のVRヘッドセットは、500ドル(約6万5000円)を超える傾向にある。

 The Informationの最新の報道によると、価格は3000ドル(約39万円)に迫るという。これは、「HoloLens 2」などの企業向けARヘッドセットや、Varjoのようなプロのクリエイター向けVRヘッドセットと同等の水準である。「Mac Pro」のようなデバイスと肩を並べる価格であり、ほとんどの人にとって購入可能な価格帯を大幅に上回っている。2月に発表されたTrendForceの分析でも、Appleヘッドセットのハードウェアの価格は数千ドルになると試算されている。また、Appleは「月額サブスクリプションベースのソフトウェアソリューション」を採用するのではないか、とも予想している。

 価格が高くなることは、AppleのワイヤレスヘッドホンAirPods Maxを見れば分かったはずだ。AirPods Maxは549ドル(約7万1000円)で、「PlayStation 5」よりも高い。AirPods Maxは単なるヘッドホンだ。スマートグラスや高度なVRヘッドセットは、はるかに高度な製品のはずだ。

iPhoneとの連携

 QualcommのAR/VRに関する計画は、ヘッドセットの次の波を示すものだ。同社のヘッドセットの多くは、スマートフォンを利用する。スマートフォンと連携するスマートグラスは、比較的軽量にすることが可能で、動きを測定して情報をキャプチャーするのに必要なオンボードカメラとセンサーしか備えていないものもある。高負荷の処理はスマートフォンが実行してくれるため、ヘッドセットのバッテリーはそれほど消費されない。

 Appleの主力デバイスのiPhoneは、ARやコンピュータービジョンに必要な計算を大量に実行できる、高度なチップセットをすでに備えている。現時点でも、ARヘッドセットを動かせるだけの性能を備えている。今から1~2年後にどんなことが可能になるか想像してみてほしい。

 報道が示唆するように、Appleが最初のVR/ARヘッドセット群に独自ハイエンドチップのM1を搭載する可能性もあるが、それらのヘッドセットはAppleのスマートフォンやタブレット、Macのより高度なプロセッサーとも間違いなく連携するだろう。

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iPhoneがAR製品の頭脳となるかもしれない。
提供:Angela Lang/CNET

AR/VRと現実をどのように融合させるか

 Appleは「iOS 14」で、QRコードと近距離無線通信(NFC)をサポートする「App Clip」を導入した。タップやスキャンをすると現実世界の場所からさまざまな体験を起動することができる、というものだ。このようなマイクロアプリは、ARでも動作するように作られている。やがて、スマートグラスやARヘッドセットを装着して、ちらっと見るだけで、インタラクションを起動できるようになるかもしれない。

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