ZOZOマリンスタジアム開催「バンナムフェス2nd」で見た“夢のようなステージふたたび” - (page 5)

 見どころは全てと言える内容であり、そのなかでも来場者のひとりひとりに、それぞれ印象に残った場面があると思われる。余談ではあるが筆者個人としても、さまざまな場面で印象に残ったところがある。misonoさんの「Starry Heavens」は何度聴いても涙腺を刺激するうえライブで見られて良かったと感じたり、DEENの「夢であるように」を実際に聴くことができて感激したり、西川さんのトークも含めた圧倒的な存在感と思えるステージ、特に「Zips」はロックシーンに詳しくなくてもレアな状況になっているのはわかるうえ、これまで感じたことがないような“圧”でしびれるぐらいのものを体感できるものだった。ほかにも「アイカツ!」シリーズは、こんなに“強い”と感じられる楽曲が多いと思ったり、「電音部」はほぼ初見だったのだが、「Hyper Bass 2022(feat.Yunomi)」ステージを見た影響と思われるのだが、たまに“はいぱーべーす”というボイスが脳内再生されるようになってしまい、ついつい原曲である「Hyper Bass(feat. Yunomi)」を聴くようになってしまいっている。

「Hyper Bass 2022(feat.Yunomi)」
「Hyper Bass 2022(feat.Yunomi)」

 また長年興味を持っているシリーズのひとつであるアイドルマスターで言えば、シャイニーカラーズは筆者としてもお気に入りの度合が強い楽曲で、4thライブでも見たいと思いつつ叶わなかった、イルミネーションスターズ3人揃っての「スマイルシンフォニア」がショートバージョンながらも実現したとか、SideMのステージを直接見る機会はあまりないなかで、この日は三瓶さんがセンターに立って進行していたのだが、「アイドルマスター ディアリースターズ」をプレイしたことを踏まえて見れば、このことが感慨深かったり、初めて見たC.FIRSTのカッコよさと見守りたくなる感がかなり高いと思ったとか、ミリオンライブ!では8thライブで出演見送りとなった小岩井さんが加わり、花咲夜3人が揃った状態のステージが行われたほか、戸田さんが久々のライブ出演で暖かい拍手が送られる光景がとても良かったと感じたとか、シンデレラガールズではおそらく4thライブさいたまスーパーアリーナ公演以来と思われる、Triad Primus3人揃っての「Trancing Pulse」にしびれたところがあり、「GOIN’!!!」を“野外のフェス”で披露されたことが“エモい”と思ったとか、765プロはZOZOマリンスタジアムという場所で「キラメキラリ」を聴くことができたら令和の時代でも盛り上がったり、「my song」のCDオリジナルメンバー3人のみでの披露を直接見たのが初めてで、そういった光景が見ることができてしみじみすることができたりと、ほかにも色あせない輝きと“今の765プロの姿”を見ることができたのは胸が熱くなると、初代作であるアーケード版のロケテストから親しんできた筆者から見て思ったところがある。

「my song」
「my song」

 もうひとつのシリーズであるラブライブ!で言えば、Liella!は初めてのフルライブかつ有観客ライブとなった、2021年10月の1stライブツアー群馬公演から高いパフォーマンス力を感じていたが、それから全国11会場22公演(追加公演含む)を3カ月足らずで駆け抜けたうえ、2ndライブもすでに実施していることもあってか、初めての野外フェスでも臆せずパフォーマンスしているところがすごいと感じたとか、ニジガクはそれぞれにユニットとしての存在感を出すなかでも、追加メンバーで構成された後発のユニットながら、先のユニットライブ&ファンミーティングで高い熱量のステージを展開し、楽曲としてもフェス向きと感じていたR3BIRTHの「MONSTER GIRLS」で“かます”パフォーマンスを見せていたとか、Aqoursは「Aqours Pirates Desire」における有観客ライブでの披露は6thライブでも行っているなかで、バンテリンドーム ナゴヤベルーナドームといった大規模会場でも映えていた斉藤さんのフラッグパフォーマンスがZOZOマリンスタジアムでも迫力あるものとして映っていたのをはじめ、どんな会場でもステージまでの遠さを感じさせないパフォーマンス力は4人でも健在であったうえ、普段9人で歌う楽曲をグループ内ユニットとは関係のない4人という少人数で歌うことも珍しいと感じているため、そのすごさを改めて感じたところもあり、人文字は予想外だったものの、思わず笑ってしまったり笑いの絶えないトークがあるのもAqoursらしさと感じているため、“4曲4人で魅力を伝えるAqoursライブ”と言えるものだったと、1stライブのときから主要なナンバリングライブを見てきた筆者は感じたところもある。

「ZOZO」の人文字
Aqoursがステージ上で見せた「ZOZO」の人文字

 ここまででもほんの一部と思えるほど、書き出すときりがないところではあるが、それでも触れておきたいところが2つある。まず、筆者がニジガクでのお気に入りメンバーがエマ・ヴェルデということを踏まえて印象に残ったところがある。

 エマは、スイスからやってきた癒し系スクールアイドル。自然が似合うスクールアイドルでもあるため、屋外ライブはシチュエーションとしてもお似合いの場。前述のようにニジガクはソロ活動をコンセプトとしており、例えば明るいタイミングであれば、ポップな曲調で親しみやすく、木々も見える会場で披露した3rdライブでも印象的だった「La Bella Patria」や、夜のタイミングであれば、これまでも伸びやかに響く歌声と扇子を使ったパフォーマンスで、雰囲気を一変するぐらいに魅了してきた和風楽曲の「哀温ノ詩」が似合う……などとごく個人的に想像していたのだが、今回は彼女が属するユニット「QU4RTZ」としてのステージとなった。

「Swinging!」
「Swinging!」

 QU4RTZは、小悪魔系スクールアイドルの中須かすみ、マイペース系スクールアイドルの近江彼方、エマ、キュート系スクールアイドルの天王寺璃奈の4人で構成。ハーモニーを大切にするボーカルユニットとして活動している。ちなみにラブライブ!シリーズにおけるグループ内ユニットで、4人メンバーなのはQU4RTZだけとなっている。

 QU4RTZのステージは、歌声の心地よさや可愛らしさが魅力となっているが、それをさらに彩るのが花が飾られたブランコと、メンバーのイメージカラーに光るスタンドマイク。これまでも2ndライブユニットライブ&ファンミーティングでも活用されていたが、バンナムフェス2ndのステージでも設置された。

 今回、メンバーは2ndシングル「Swinging!」のCDジャケットの雰囲気を再現したような衣装で登場し、表題曲である同曲も披露。ゆっくり歩いたりブランコに腰掛けたり、また“Swinging”のフレーズにあわせて腕を振ったりしながら、フェスの場にさわやかな清涼感を届けるように歌っていた。もう1曲として披露した1stシングルの表題曲でもある「Sing&Smile!!」では、わかりやすい形でのハモリやかわいらしい振り付け、さらにブランコを漕ぎながら歌う姿も。DAY2は雲に覆われる天候となっていたが、空の見える環境で聴く4人の歌声は格別なものと思えた次第だ。

 そのなかで指出さんがエマとしての癒しの歌声を響かせていたこともさることながら、この日は「Swinging!」のCDジャケットや、エマがライブ衣装を着ているときにしているような、ロールさせたツインテールの髪型をしており、その姿とともに、ターンしたときにふわっと髪が跳ねるようにあがるところも目を引いたところであり、“かわいい”のインパクトが大きいものになっていたことは付記しておきたい。

「Sing & Smile!!」
「Sing & Smile!!」

 もうひとつ触れておきたいところとして、シャイニーカラーズでのお気に入りアイドルが桑山千雪ということを踏まえて印象的だったところがある。

 千雪は優しい笑顔が印象的で、母性溢れる落ち着いたたたずまいが特徴の、283(ツバサ)プロのお姉さん的な存在のアイドル。また千雪は、大崎甜花と大崎甘奈の双子姉妹とともに「アルストロメリア」というユニットに所属。会場に笑顔の花を咲かせる、ポップでハッピーな3人組アイドルユニットとして活動している。

 DAY1において、黒木さんと前川さんプロジェクトルミナスのメンバーとしてステージに立ったほか、その後のトークコーナーで黒木さんが話し終わったとき、横にいた前川さんがさりげなく手で花を表現する“アルストロメリアポーズ”を決めていたのも目を引いていたことにまず触れておきたい。そして印象的だったところのひとつとなったのは、DAY2冒頭におけるシャイニーカラーズユニットメドレーだ。

 今回のアルストロメリアは、先の4thライブでも着ていた最新ユニット衣装である「ウェイトレス・パスカラ」を着用。そして歌ったのは「ハピリリ」。アルストロメリアとして最初のCDとなった「THE IDOLM@STER SHINY COLORS BRILLI@NT WING 05 アルストロメリア」の収録曲で、1stライブをはじめ展開初期に歌われていた楽曲。近年では久々のライブ披露となった。

「ハピリリ」
「ハピリリ」

 アルストロメリア楽曲のなかでも、曲調や振り付けもかわいらしさを前面に押し出したもの。芝崎さんを中心にしつつも、3人がポジションチェンジをしながらパフォーマンス。中央のLEDには、ゲーム内におけるアルストロメリアのイラストを映し出しながら歌い進めていく形に。終盤ではハートマークを描く振り付けを見せるなど、常に可憐さを感じさせていた。フェスの場でメドレーという短い時間で、アップテンポな楽曲が続くなかで咲く一輪の花のごとく、癒しと幸福に満ちたステージを届けていた。ちなみにその後のトークコーナーで、マイクを持っていないメンバーがユニットをアピールする際に、芝崎さんが独特な動きを見せたり、観客に向けてアルストロメリアポーズを伝えるかのように決めていたのも目を引いたところだった。

 もうひとつ印象的だったのは、THE IDOLM@STER FIVE STARS!!!!!のステージ。前述のようにシリーズ5ブランドを代表してのメンバー構成で、シャイニーカラーズから千雪役として芝崎さんも参加した。

 このような場に立っていること自体に感慨深かったり、披露された新衣装は背中に羽がはえているようにも見えるので、プロデュースアイドル「SSR【はるかぜまち、1番地】桑山千雪」のフェスアイドル衣装もほうふつとさせるとか、「POPLINKS TUNE!!!!!」や「なんどでも笑おう」では、千雪をほうふつとさせる笑顔を見せながら歌っていたとか、トークコーナーでは芝崎さんのふわふわしたところやマイペースなところが現れていたとかもあるのだが、特に心に残るぐらいの場面としてあったのは「VOY@GER」のステージだ。

 後のトークコーナーで、深町さんから「VOY@GER」のダンスや振り付けはすごく難しいことや、舞台裏で芝崎さんがずっと踊っていたことも触れられていたのだが、このステージでの芝崎さんが“バキバキに踊っている”と表現できるような、見栄えがするぐらいに綺麗に踊っていて、なおかつ表情も楽しんでいることが伝わるような笑顔も見せながら歌っており、その姿に見入ってしまうほど。近未来的な曲調でのステージというのもあるが、今までで見たことがないような、どこかカッコよさや神々しいぐらいの雰囲気を漂わせる千雪の姿、そしてシャイニーカラーズを代表して立っている千雪の姿というのを、芝崎さんがステージ上で体現していたと感じられた次第だ。

「VOY@GER」
「VOY@GER」

 なお本公演は、ASOBISTAGEでのアーカイブ配信を期間限定で実施。視聴チケットを購入することで視聴することができる。視聴チケットの販売は、DAY1とDAY2ともに5月23日12時までで、アーカイブ視聴期間はDAY1とDAY2ともに、5月23日23時59分までを予定している。価格は単日券が各6500円(税込)、2日間通し券が1万3000円(税込)。

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