第10位:ハイエンドイヤホンとしてこだわりの技術を詰め込む/テクニクス「EAH-TZ700」(イヤホン)
パナソニックのオーディオブランド「テクニクス」初のインナーイヤーイヤホン「EAH-TZ700」。高解像度で低音のキレがよく、立ち上がり、立ち下がりのスピードも速い。中高域の伸びもよく、全帯域で芳醇なサウンドを再生する。
本体には、スピーカーに採用例のある「磁性流体」をイヤホンとして初搭載。磁性流体は磁力を帯びた液体で、スピーカーでいうところのダンパーの役割を果たす。ダンパーは蜘蛛の巣のような硬いを部品で、上下に動くボイスコイルを正確な位置に保持する機能を持つ。しかしイヤホン用のドライバーにはこのダンパーの役割を果たすものがなく、ある意味偶然の産物で低音が出ていた。
今回、磁性流体を使用することで、低音の再生をサポートする物理的な支えができ、音質に好影響を与えている。その結果、しっかりとしたピストン運動が得られ、低歪での発音を実現している。
もう1つの秘密は、振動板の周辺に設けられたエッジだ。従来は、エッジを必要以上に硬くしなければ振動が不安定だったが、今回は、安定的に動作するため、しなやかなエッジを採用。それが低域再生の質を向上し、高剛性の特殊アルミニウム振動板との組み合わせとあいまって、超低音から100kHzのハイレゾ超高音まで広帯域再生を実現している。
初のハイエンドイヤホンとしてこだわりの技術を詰め込んだ、まさにテクニクスならではの新製品だ。