Touch Barでまず済ませておきたいのが、Touch IDの設定だ。Touch IDには、システムに組み込まれたApple独自設計のセキュリティチップ「T1」と、Touch Barの右端にある指紋センサが使われる。設定の手順はiPhoneの場合と似ており、センサに何度か指先を当てながら、指紋データを記録していく。iPhoneやiPadと違うのは、Macが複数のユーザープロファイルに対応している点だ。そのため、同じマシンを使うユーザーが、それぞれ自分のプロファイルに指紋認証データを登録できる。
指紋を使ったユーザー切り替えは特に感動的で、ほぼ一瞬で完了する。筆者は1本の指に「CNET」用のプロファイルを関連付け、別の指に個人用のプロファイルを関連付けてみた。Touch IDにそれぞれの指を押し当てるだけで、プロファイルが即座に切り替わる。
指紋認証の設定が済むと、対応しているサービスでApple Payによる決済にも利用できるが、今はTouch Barで使えるボタンのデフォルトセットを変更する手順に話を進めよう。このメニューは少し見つけにくい。「システム環境設定」の「キーボード」の「Customize Control Strip」(コントロールストリップのカスタマイズ)に隠れているからだ。
そのメニューから新しいボタンを画面の下部までドラッグすればTouch Barに表示され、そこから左右に移動させることができる。ためしに筆者は、「Launch Pad」ボタンを「デスクトップを表示」ボタンに変えてみた。ほとんどの場合はデフォルト設定が妥当なのだが、カスタマイズのオプションがあるのは、やはりありがたい。
では、代表的なアプリでTouch Barがどう機能するのか見ていこう。
筆者がまず、キーボードコマンドではなくTouch Barで直感的にやってみたのは、Safariのアドレスバーに移動する操作だった。指2本でCommand+Lのキーボードショートカットを押すかわりに、Touch Bar上の虫眼鏡アイコンをタップするだけで済む。キー入力2つがタップ1回になるというのは、Touch Barで実現する、ささやかながら賢い合理化の格好の一例だ。
タブ間の切り替えも、Touch Barのうれしい機能だ。Safariのウィンドウで開いている各タブが、小さなサムネイル画像で表示される。小さすぎるので、実際に詳細まで見えるわけではないが、サムネイルをタップすればSafariがそのタブに切り替わる。Touch Bar全体のなかでも、筆者が特に気に入った機能かもしれない。
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