Appleは2016年第3四半期、280万台の「Apple Watch」を出荷したという。これはスマートウォッチ市場全体の半分近くに相当する。
市場調査会社Canalysによると、第3四半期におけるスマートウォッチの総出荷台数は610万台で、前年から60%増加したという。
これら最新の数字は、IDCが10月に発表した数字と大きく異なる。IDCは、スマートウォッチの出荷台数が第3四半期は270万台となり、前年同期の560万台から51.6%減、Appleの出荷台数は110万台で前年同期の390万台から急減したとしている。
Canalysによると、「正反対の発表もあるが」Apple Watchの出荷台数は2015年第3四半期(初代Apple Watchが期を通して販売された最初の四半期)と比べて増加したという。
CanalysのアナリストであるDaniel Matte氏によると、新型モデルの売れ行きは好調だが、売れ残った初代Apple Watchが今でも流通しているという。
「Appleはホリデーショッピングシーズンにマーケティングを強化する必要がある。特に、Apple Watch向けの新しくて魅力的なアプリを強調しなければならない」(Matte氏)
Canalysによると、Appleはフィットネス機能を重視し始めたため、Fitbitと直接競合することになったが、その一方で、Appleやほかのベンダー各社がGPSを追加したことは、従来のGPS腕時計やフィットネストラッカーに対する大きな脅威となっているという。
「iPhone」の失速がApple Watchに対する消費者の関心に影響を及ぼしており、Appleは米国外、特に中国でApple Watchの売り上げを伸ばす必要があると、Canalysは警告してもいる。中国では、スマートウォッチ市場が前年比で42%拡大した。
「Android Wear 2.0」とサムスンの「Gear S3」のリリースの遅れが2016年のスマートウォッチ出荷台数に影響を及ぼし、スマートウォッチ市場の成長鈍化の原因となった。
Canalysによると、サムスンは110万台以上のスマートウォッチを出荷。Fitbitは100万台を出荷し、世界3位のスマートウォッチベンダーの地位を維持したという。
Garminは20万台の「vivoactive」スマートウォッチを出荷し、4位に浮上した。Pebbleは13万台を出荷し、トップ5に入った。
Canalysによると、Huawei(ファーウェイ)とLenovo、LGは製品を刷新しなかったことが原因で、出荷台数を減らしたという。
Canalysはスマートウォッチについて、持ち運ぶのではなく身体に装着し、OSとサードパーティーのコンピューティングアプリケーションを実行できるように設計された、スマート端末のアクセサリとして機能する多目的電子機器と定義している。
それは、同社が「ベーシックバンド」と定義する端末とは対照的だ。ベーシックバンドはサードパーティーのコンピューティングアプリケーションを動かすことができない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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