Surface 3は米国での価格が500ドルで、iPad Air 2は現在445ドルまで下がってきているが、いずれも同じくらい高パフォーマンスであり、持ち運びやすく、それぞれ独自のスタイリッシュさがある。Surface 3、iPad Air 2、Pixel Cのどれを選んでも間違いはないが、やはり自分がどんなものを探しているかによるだろう。Surface 3では本格的な「Windows 10」体験が可能で、iPad Air 2ではAppleの「App Store」から豊富で多彩なアプリを選べる。Pixel Cなら、Androidの特徴的な機能によって、インターフェースを自分にとって最適な形にカスタマイズすることができる。
Pixel Cは、スペックがトップクラスで、アルミ製のしゃれたBluetoothキーボードも用意されているため、Appleの「iPad Pro」やMicrosoftの「Surface Pro 4」といった業務重視のハイエンドデバイスと同じクラスに入れてもいいかもしれない。だが、気を付けなければならないのは、実際にはそれほど似ているわけではないということだ。特に、価格には大きな開きがある。アート志向の強いiPad Proと、強力なSurface Pro 4は、米国での価格が約900ドルだ。この2機種と違い、Pixel CはノートPC代わりのデバイスやそれを超えるデバイスを目指したものではない。
超軽量ノートPCに対する需要は、かなり前から続いている(ネットブックを覚えているだろうか)。Pixel Cはその需要に応えるだろうが、万人向けとは言えない。
学習や執筆のためだけのデバイスが必要な学生やライターなら、Pixel Cをキーボードとともに購入することを検討すべきだろう。ノートPCの代わりとして手頃な価格であり、Googleの音声検索とNow on Tapを組み合わせれば、オンラインでの調べものも簡単だ。タブレットのみの構成も、汎用性は高い。好きなテレビ番組を遅れずに見るのにも、ゲームをするにも適している。
筆者に必要なものが、どこでも執筆作業ができる(しかも、「Spotify」や「Netflix」のようなお気に入りのオンラインサービスも使える)携帯デバイスだけだとしたら、Pixel Cとクールなキーボードをすぐにでも手に入れるだろう。だが、筆者はGoogle Playストアで提供されていないアプリを使う必要がある。確かに、MicrosoftやAdobe、GoogleのオフィスアプリはAndroidでも使えるが、有名なアプリやゲームは、iOSで先にリリースされる傾向にある。
とはいえ、これほど素晴らしいAndroidタブレットを見たのは、Googleの前モデル以来だ。Pixel Cは、パフォーマンスでもデザインでもAppleと互角に戦えるだけの新基準を設けて、水準を引き上げ続けることになる。Androidがアプリの豊富さと人気の点でiOSに追い迫るなか、Pixel Cは外観でも魅力でもすでにiPadと肩を並べている。筆者としてはiPadキラーの登場を切に願うが、どれだけの関心を集められるかは、今後を見守らねばならないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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